いちじく

 

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2009年12月19日 14:50:02
2009年12月18日 10:45:00
2009年12月18日 17:00:02
2009年12月18日 21:36:06
2009年12月22日 21:25:01

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「いちじく」を含む小説

壊滅の序曲 - 原 民喜
  • ...のほとりに、無花果(いちじく)の葉が重苦しく茂っている。薄暗くなったまま容易に夜に溶け込まない空間は、どろんとした湿気が溢(あふ)れて、正三はまるで見知らぬ土地を歩いているような気持がするのであった。……だが、彼の足はその堤を通りすぎると、京橋の袂(たもと)へ出、それから更に川に添った堤を歩いてゆく。清二の家の門口まで来かかると、路傍で遊んでいた姪(めい)がまず声をかけ、つづいて一年生の甥がすばやく飛びついてくる。甥はぐいぐい彼の手を引張り、固い小さな爪(つめ)で、正三の手首を抓(つね)るのであった。  その頃、正三は持逃げ用の雑嚢(ざつのう)を欲しいとおもいだした。警報の度毎(たびごと)に...
エトナ - 野上 豊一郎
  • ...扁桃・柘榴・ぬるで・いちじく等の果樹、或いは赤松・糸杉などの樹林が点綴し、葡萄が茂り草花が咲き出て、自然の装飾の濫費を感ぜしめられるが、その中でも最も強い印象を与えられて、いつも一番に思い出すのは、エトナを中心とするカターニアからタオルミーナへかけての海岸の美観である。ヴェズヴィオを背景とするナポリの海岸も美しいし、人によるとカプリの島の奇観を説き、アマルフィの勝景を挙げる者もあり、またヴェネチアの海もわるくはないし、国境を越えてニイスの付近も忘られぬものではあるけれども、恐らくエトナの麓の海岸は、それ等すべての美観を以ってしても遠く及ばないものと言えるだろう。  私たちはナポリから船で一夜...
おぎん - 芥川 竜之介
  • ...いどばた)の無花果(いちじく)のかげに、大きい三日月(みかづき)を仰ぎながら、しばしば熱心に祈祷を凝(こ)らした。この垂れ髪の童女の祈祷は、こう云う簡単なものなのである。 「憐みのおん母、おん身におん礼をなし奉る。流人(るにん)となれるえわの子供、おん身に叫びをなし奉る。あわれこの涙の谷に、柔軟(にゅうなん)のおん眼をめぐらさせ給え。あんめい。」  するとある年のなたら(降誕祭(クリスマス))の夜(よ)、悪魔(あくま)は何人かの役人と一しょに、突然|孫七(まごしち)の家(いえ)へはいって来た。孫七の家には大きな囲炉裡(いろり)に「お伽(とぎ)の焚(た)き物(もの)」の火が燃えさかっている。...


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