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2009年12月28日 15:33:28
2009年10月30日 21:56:09
2009年11月3日 11:41:16
2010年02月1日 22:00:04
2010年01月10日 08:37:00

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「ちひろ」を含む小説

馬妖記 - 岡本 綺堂
  • ...まれて、結局は千尋(ちひろ)の底に沈んだのであろう。そうして、それが我が国に唯一匹しか残っていなかったその野獣の最後であったかも知れない。コナン・ドイルの小説にもそれによく似たような話があって、ジョン・ブリュー・ギャップというところに古代の大熊が出たと書いてある。ドイルのはもちろん作り話であろうが、これはともかくも実録ということで、その証拠品まで残っているのだから面白い。 底本:「蜘蛛の夢」光文社文庫、光文社    1990(平成2)年4月20日初版1刷発行 初出:「講談倶楽部」    1927(昭和2)年2月 ※底本は、物を数える際や地名などに用いる「ヶ」(区点番号5-...
雪の翼 - 泉 鏡花
  • ...やく)ばかりを千尋(ちひろ)の谷底(たにそこ)へ振(ふ)り落(おと)した、雪(ゆき)ゆゑ怪我(けが)はなかつたが、落込(おちこ)んだのは炭燒(すみやき)の小屋(こや)の中(なか)。  五助(ごすけ)。  權九郎(ごんくらう)。  といふ、兩名(りやうめい)の炭燒(すみやき)が、同一(おなじ)雪籠(ゆきごめ)に會(あ)つて封(ふう)じ込(こ)められたやうになり、二日(ふつか)三日(みつか)は貯蓄(たくはへ)もあつたが、四日目(よつかめ)から、粟(あは)一粒(ひとつぶ)も口(くち)にしないで、熊(くま)の如(ごと)き荒漢等(あらをのこら)、山狗(やまいぬ)かとばかり痩(や)せ衰(おとろ)へ、...
椰子蟹 - 宮原 晃一郎
  • ...黒い水が幾千尋(いくちひろ)という深い海の底を隠しております。椰子蟹はまだこの深い底に行ってみたことはありませんでしたから、何がそこにあるか知りませんでした。ただ時々その青黒い水のどこからか、小さな金、銀、赤、青、黄など、さまざまの美しい色のお魚が、あわてて逃げて来ますと、すぐ後から、眼の凄(すご)い、口がお腹(なか)の辺についた、途方もない大きな鱶(ふか)が、矢のように追いかけてきて、そこいらの水を大風(おおかぜ)のように動かします。鱶は椰子蟹には害をしません。けれどもそんな時には穴へ引込むものだよと、小さい時から母さまにおそわっているのでした。とにかくそれでみても、深い底には、とても思いも...
万葉集を読む - 正岡 子規
  • ...海士が引く千尋※繩(ちひろたくなは)よりも長かめれと氣の毒に思はるゝなり。ある人自己の歌集を世に公にするとて其はじめに、多く作れる中より語格の誤少からんを選みて云々と書けるよし、此等の人は何のために歌をつくり居るにや、文法學者に頼まれて文法の例歌をつくり居るにや。  蕪村は「すなり」に倣ひて「すかな」と使ひしに文法學者は「すなり」を許しながら「すかな」を咎むるなり。しかも近時の俳人は眼中に文法などあらばこそ「すかな」は常に用ゐられて今は怪む者も無き迄普通になりぬ。さりとて文法を盡く破れとにはあらず、破りて却て面白き處には破れといふなり。文法學者に支配せらるゝ程の歌人は物の用にも立つまじき事論...
播州平野 - 宮本 百合子
  • ...妻であるひろ子の、打ちひろげすぎた感情が、生きるために最小限の条件を確保するためにさえ、根づよく闘わなければならない重吉の体に、見えないところでてきめんな意地わるい仕打ちとして返されて行くようなことがあってはならない。こうして綴る一行一行のうちには、身もだえのように、脈搏つ心のうねりがある。いがぐり頭になって、煉瓦色の獄衣を着て、それでも歴史の前途はいとど明るし、という眼色でいる重吉は、このうねる熱さを彼の掌のなかにうけとった時、自分たち二人が時間と距離とにへだてられつつ、結ばれて生きて来た年月を何と顧るだろう。にわかに急な斜面が展(ひら)けたような今日の感動を、重吉もぐっと、その胸でこたえて...

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