にせまる

 

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2010年01月15日 11:47:00
2009年12月13日 23:50:00
2010年01月13日 20:35:00

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「にせまる」を含む小説

二流の人 - 坂口 安吾
  • ...五騎であつた。敵が後にせまるたびに、自ら馬上にふりむいて、弓によつて打ち落した。顔も鎧も血で真ッ赤、やうやく浜松の城に辿りつき、門をしめるな、開け放しておけ、庭中に篝(かがり)をたけ、言ひすてゝ奥の間に入り、久野といふ女房に給仕をさせて茶漬を三杯、それから枕をもたせて、ゴロリとひつくり返つて前後不覚にねてしまつた。堂々たる敗北振りは日本戦史の圧巻で、家康は石橋を叩いて渡る男ではない。武将でもなければ、政治家でもない。蓋し稀有なる天才の一人であつた。天才とは何ぞや。自己を突き放すところに自己の創造と発見を賭るところの人である。  秀吉の母を人質にとり、秀吉と対等の格で上洛した家康であつたが、太...
白痴 - 坂口 安吾
  • ...流され、落下音が頭上にせまると、流れは一時に地上に伏して不思議にぴったり止まってしまい、何人かの男だけが流れの上を踏みつけて駆け去るのだが、流れの大半の人々は荷物と子供と女と老人の連れがあり、呼びかわし立ち止り戻り突き当りはねとばされ、そして火の手はすぐ道の左右にせまっていた。小さな十字路へきた。流れの全部がここでも一方をめざしているのは矢張りそっちが火の手が最も遠いからだが、その方向には空地も畑もないことを伊沢は知っており、次の米機の焼夷弾が行く手をふさぐとこの道には死の運命があるのみだった。一方の道は既に両側の家々が燃え狂っているのだが、そこを越すと小川が流れ、小川の流れを数町上ると麦畑へ...
礼厳法師歌集 - 与謝野 礼厳
  • ...認め、一味の哀みの身にせまるを覚ゆ。父は古事記、万葉集、古今集などの学者なりければ、技巧に於ては古典に累せられたる所すくなからねど、叙情にも叙景にも折にふれたる素直なる感情を主題とするに力められ、とりわき述懐の歌に煩悩起伏の醜き自己をあからさまに披瀝せられたるなど、花鳥風月の旧株を守れる近世の歌人以外に立ちて異色を放つと謂ひつべし。但し一生の作を通じて恬澹なる気味あるは、父が一面の性癖に本づき、且つ幼きより父母の感化を受けて心を内典に傾けられたるにも由るべし。祖父母の二男に生れて鐘愛ことに深く、十三歳の冬早くも産を分たれて新宅の工を終らんとする頃、脱塵の志止みがたく、強ひて父母に乞ひて出家せら...
明治開化 安吾捕物 16 その十五 赤罠 - 坂口 安吾
  • ...はにわかに喜兵衛の身にせまる危険をさとって、思わず立ち上りかける。と、コマ五郎がとびだしてきて、 「静かに! 静かに!」  老師を押しとめ、一同を制し、 「旦那は出おくれるようなお方ではなく、足腰は二十(はたち)の火消人足と同じぐらい確かなんで、火にまかれて死ぬようなドジをふむお方ではございません。特に本日は特別の行事、私なんぞが、とやかく指図に出ちゃアいけないと心得て、今か、今か、と待っていましたが、今もって旦那が出てこないのは、出られないのじゃなくて、出ない覚悟ときまっています。旦那は、こうして死ぬつもりだったんだ。もう、私らがジタバタしても仕様がないから、皆さん、どうか旦那が心おき...
若草物語 - オルコット ルイーザ・メイ
  • ...あるにかかわらず、心にせまる真実性があり、いつも生きているし、長くも生きるのであります。  それですから、この作は千八百六十八年に公にされて以来、全世界にむかえられ、もう何十万部発行されたかわかりません。そして、今もなおベスト・セラー中にかぞえられています。  オルコット女史について、簡単に御紹介しますと、出生日は、千八百三十二年十一月二十九日、出生場所は米国ペンシルバニア州のジャーマン・タウン、父は教育家でした。この父は個性を尊重する理想主義の教育を主唱し、私学校を建設しましたが、経営に失敗し、したがって、一家は物質的には恵まれませんでしたが、四人の娘たちは精神的にゆたかな生活をしました...


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