ウィーン

 

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2009年10月28日 23:51:18
2009年11月15日 22:10:01
2009年12月22日 15:20:00
2010年01月16日 19:36:07
2009年12月20日 02:10:01

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二つの正月 - 寺田 寅彦
  • ...の暮には南ドイツからウィーンを見物してヴェニスに泊ったのがちょうどクリスマスであった。クリスマスは旅人を感傷的にする夕だと誰かが云った通りである。薄暗い狭い路地のような町をゾロゾロ歩いている人通りを見ただけでああた。フィレンツェ、ローマを経てナポリに着いたのが、ちょうど大晦日であった。妙に生温かい、晴れるかと思うと大きな低い積雲が海の上から飛んで来てばらばらと潮っぽい驟雨(しゅうう)を降らせる天候であった。ホテルのポルチエーが自分を小蔭へ引っぱって行って何かしら談判を始める。晩に面白いタランテラの踊りへ案内するから十時に玄関まで出て来いというらしかった。借りた室の寝台にはこの真冬に白い紗(しゃ...
きのうときょう 音楽が家庭にもたらすもの - 宮本 百合子
  • ...れたのと、久野さんがウィーンに行かれ、やがてそこで命をすてられたのとはどっちが先のことであったろうか。久野さんはおそらく私の生涯に只一人の音楽の先生として記憶される方であろうが、こちらがすこしものを考えるように成長して来た十八九歳の時分には、久野さんの気質やものの感じかたが何だか苦しくうけとられた。芸術家として燃焼する型が外向的であったからだろう。  音楽と女の生活についての考えかたも一般に狭くあったと思う。久野さんに習っていて、のち上野のピアノ科に入り、ずっと首席であった一人の令嬢が、お婿さんをとるためにどうしても音楽をすてて学校をももう一年というところでやめなければならないということを、...
木の芽だち 地方文化発展の意義 - 宮本 百合子
  • ...証明のようになった。ウィーンで有名だった藤田嗣治、というのと、パリで有名だった藤田嗣治というのとでは、一般のうける印象がちがう。日本において彼の作品の商品価値がちがう。戦時に、軍部がこの画家を利用することにおいての熱心さまでが違ったのである。  アメリカでもヨーロッパでも、真実な文化人、芸術家たちは、文化・芸術の悪質な商業化に対して、いつも戦って来た。科学者たちも、この闘いには参加している。これらの人々は、自分たちの国の経済事情に、民主主義というもののより高い発展がもたらされなければ、文化の商品化は払拭されないことを知っている。資本というものの天性は、一つの悪鬼に似ている。人間の労力から生ま...
年譜 - 宮本 百合子
  • ...一月末までベルリン、ウィーン、パリ、ロンドンなどを見物した。ヨーロッパの資本主義国の文化の過去と現在の老朽はおどろくべきものだった。本当は、医者にチェッコのカルルスバード鉱泉へ行けと言われたのだが金がなかった。 一九三〇年(昭和五年) 二月「ロンドン印象記」(改造)。秋「子供・子供・子供のモスクワ」(改造)を送る。 『戦旗』に二三原稿を送った。或るものはついたが或るものはつかなかった。 初夏、クリミヤ及びドン地方の大国営農場「ギガント」へ見学旅行した。 湯浅は日本へ帰ることになり、自分はどうしようか迷った。遂に帰ることにきめた。 十月二十五日モスクワを立ち、十一月〔八〕...
ロンドン一九二九年 - 宮本 百合子
  • ...ヴ・ウェールス門。クウィーン門。そして或る門の前では巡査が立っている。夏で「ロンドンは田舎っぺえのロンドンになった」ので公園の鉄柵は塗かえ中だ。繩を張って歩道の交通を止め、職人が鉄柵のあっちこっちにつかまってペンキを塗っている。  鉄柵の奥に散歩道があった。左右が花壇だ。草は溢れる緑だ。樹も緑だ。緑の草原は自然の起伏をもって丘となり原となり、英国のオリーヴ色がかって緑の深い樹蔭をそこここに持っている。自家用自動車専用道路が公園を貫いて走った。その道の上、アルバート・ホールの海老茶色大釜みたいな建物の屋根を見渡すところに、大理石のヴィクトリア・アルバート記念塔が立っていた。ヴィクトリア女皇と、...


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