フラスコ

 

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2010年01月17日 21:31:08
2009年12月3日 22:46:00
2009年12月3日 22:46:01
2009年12月5日 06:40:02

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「フラスコ」を含む小説

耳と目 - 寺田 寅彦
  • ...能になるわけである。フラスコの中で歌う人造人間の歌を、さもさもそうらしく聞かせるような音響トリックもできていいわけである。これらは器械技術者と監督との協力によってどうにもなることと思われる。  映像の場合にも肉眼と写真カメラとの本質的差違のためにいろいろの問題は起こるが、これはもう周知の事でありこのためにいろいろのおもしろいトリックができるのである。 光の伝播(でんぱ)は実用上ほとんど瞬時的であるが、音の速度は常温では毎秒三百四十メートル程度である。それで三百四十メートルのかなたで花火が開けば、その音は光の傘(かさ)が開いてから一秒後に聞こえる。たとえば薄暮の水楼の欄干に男女が相対して話して...
量的と質的と統計的と - 寺田 寅彦
  • ...ロバート・マイヤーがフラスコの水を打ち振った後にジョリーの室(へや)へ駆け込んで "Es ischt so !" と叫んだのは水が「あたたまった」ためで、それが何度点何々上ったためではなかったのである。ロェンチェン線の発見が学界を驚かしたのはその波長が幾オングストロェームあったためではなく、そういうものが「在(あ)る」ということであった。ベクレル線も同様であった。シー・ティー・アール・ウィルソンの膨張箱の実験が画期的であったゆえんはまず何よりも粒子の実在を質的に実証した点であった。ラウエ、菊池(きくち)の実験といえども、まず第一着に本質的に何よりもだいじなことは「写真板の上にあのような点模様が...
氷河期の怪人 - 海野 十三
  • ...っていて、そのうえにフラスコがおいてある。フラスコの口から、かすかに湯気(ゆげ)がたちのぼっているが、この中にはあつい紅茶が入っているのであった。 「写真で見た北極の氷原とは、だいぶんちがったけしきですね」 「それは、ちがうよ。北極の氷原は、こんなにでこぼこしていない。もっとも氷山はあるが、山脈の感じとはちがうよ。おおあそこに最高峰のエベレストの頭が見えるな」 「どれです。エベレストは……」 「ほら、あそこだ。あそこに灰色がかった雲があるが、あの雲から頭を出している」  と、いった博士は、どうしたのか、そこでまゆをひそめて、窓ガラスのところへ、ひたいをすりつけ、 「……あの雲は、い...
現代の主題 - 宮本 百合子
  • ...けれども、錬金術師のフラスコと青く光る焔とは、まるでその時代の常識に、真黒くて尻尾のある悪魔を思いださせた。魔法の汁で恋のまことが狂わせられるということもないといえないこととして、シェクスピア時代の観客は、笑いながらも本気まじりに、パックのわるさの成行を注目したことであろう。それだからこそ、劇的効果はいっそうつよめられる。  日本の若い人々の間で愛の真実は、無惨な戦争による生別死別によって狂わされ、ためされた。今日の社会生活全般の不安定な錯雑したいきさつの間に、愛の堅忍と誠実とが試みにかけられつつある。親の権威よりはるかに強く猛々しい社会不合理に面しているのである。  その国の民主主義が社...
科学と文学 - 寺田 寅彦
  • ...れてから以来、初めはフラスコの水を根気よく振っていると少し温(あたた)まるといったような実験から、進んで熱の器械的当量が数量的に設定されるまで、それからまた同じように電気も、光熱の輻射(ふくしゃ)も化合の熱も、電子や陽子やあらゆるものの勢力が同じ一つの単位で測られるようになるまでに行なわれて来た実験の種類と数とは実に莫大(ばくだい)なものである。  人間の心の方則に従ってわれわれの周囲に起こっている現象はあまりに複雑である。それだけを見て方則をうかがうには何よりも環境条件があまりに漠然(ばくぜん)としていてつかまえ所がない。そこでわれわれはいろいろの仮想的実験を試みる。たとえばある一人の虚無...


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