ユーロ

 

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2009年12月6日 07:35:59
2009年11月27日 00:35:00
2009年11月26日 11:40:00
2009年11月28日 14:03:59

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バラルダ物語 - 牧野 信一
  • ...原始民族が、酒神サチユーロスを祭る大祭日に、恰もこの竜巻村の神輿行列にも等しい仮装行列の一隊を組織して、バラルダと称する大太鼓を先頭に曳いて、山上の酒神の宮へ繰り込むといふ有様を詳さに伝へた文献に出遇つて、目を丸くした。パン、ユターピ、カライアーピ、バツカス、エラトー、ユレーニア等々と、山羊脚を真似、葡萄の房をかむり、狐頭(ガラドウ)や犬頭(アヌビス)、星の倅、恋の使者、雲の精と、とりどりの扮装を擬した行列が、手に手に携へた|羊角型の酒壺(ジーランド)を喇叭と鳴し喇叭呑みの乱痴気騒ぎに涌き立つて、バラルダの音に足並みそろへるおもむきは、恰も私達の天狗の太鼓隊につゞいて、おかめ、ひよつとこ、翁、...
吹雪のユンクフラウ - 野上 豊一郎
  • ...が、私たちはホテル・ユーロープという小じんまりしたのを選んで泊って見たところが、すっかり家庭的な宿屋で、小さな子供たちが廊下で出逢うとにこにこして挨拶したり、部屋も質素だが清潔で、食事も意外においしく、何より閑静で、それに安くて、ベルヴュー・パラースに泊った昨日の今日だけに、大いに気に入った。  食事前に村を散歩して見ると、ホテルはどこもまだ閑散で(季節は六月以後)、名物のククー時計や熊の木彫や絵端書などを列べた店もがらんとしていた。ユンクフラウやメンヒは村をはずれて少し小高い所まで行かないとよく見えなかった。     三  あけの朝は遠足の日の小学生のように早く目をさましたが、...
恋の一杯売 - 吉行 エイスケ
  • ...賭けます。  彼女ユーロップの頭とアラビア海の心臓と東洋風の肉体、苦もなく私に委せてしまった。  しかし彼女の凱旋門(がいせんもん)、恐るべきことがある。  花田君子から私は動物的な感触とピカデリあたりの聯隊旗(れんたいき)みたいな嘔吐物(おうとぶつ)をうけたのだ。  彼女が東洋の女の尻尾と男性の舞踊会に用いるルーブル紙幣の仮面、といって彼女が銀色のコオセットに太平洋をぶらさげてはいないのだ。やはり彼女も海豚(イルカ)なのだ。  それにしても花田君子の抱擁はまたしても私に新らしく生れた時代の不安を与えたものだが、一たい彼女の頭、骨から見下した流動的な肉感ってものが、さながら母体を...
バルザックの寝巻姿 - 吉行 エイスケ
  • ...の散らばってる妾達のユーロップ・ホテルの居間の電鈴がさびた音を立てました。スイス・ホテルから電話でロダンさんが妾の後を追ってモナコにいらっしゃったことが分りました。その間妾は絶え間もなく、心の不安に襲われていました。ルーレットのモナコ、悪徳の町、三十九の機会(チャンス)の町、妾の運命、そんなとりとめのない頽廃(たいはい)した意思が妾を支配していたのです。妾はロダンさんと、花匂うモナコの浜に沿って、心の悲劇を象徴するような大寺院の賭博場(カジノ)に向って、馬車を走らせました。モナコの王国、円い月のかかった二つの塔の前で、黒と紅と金に装い凝らしたモンテ・カルロの巡査が、ユーロップの草花の前で澄まし...
性格を求む - 豊島 与志雄
  • ...とよりも、より多く、ユーロー男爵やゴリオ老人の如き人物を描出したところにある。フローベルの豪さは、その厳正冷徹な創作態度よりも、より多く、ボヴァリー夫人の如き人物を描出したところにある。イプセンに於けるノラ然り。ツルゲネーフに於けるバザロフ然り。  勿論私は、日本の新陣営の作家を悉く、バルザックやツルゲネーフなどと比較して論断するの意はない。けれども、社会の進化は各部門に於て為されなければならないし、文学をやる者は、平常、文学の部門に於て働かなければならないと信ずるが故に、新陣営の作家が余りに性格探求を怠ってるのを、不審に思うのである。  彼等の作品には、余りに性格が少く、余りに事件や場面...


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