ラスト

 

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2009年11月13日 02:46:02
2009年05月28日 14:15:28
2009年11月23日 10:50:02
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2009年11月14日 12:46:04

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沈黙の水平線 - 牧 逸馬
  • ...ドックへ這入るのにバラスト――安定を与えるために船底に積み込む砂、砕石、又は水の類――の重みを藉りなければならない程、すこし安定が取れていないようだということを、会社へ報告した。すると、丁度其の時会社は、竣工期限超過の日割払戻金の問題で、バアクレイ・カアル造船所との間にごたごたを生じていた際だったので、早速この、船長のレポウトをその戦術に利用して、新造船ワラタ号は、二年前同じ造船所で進水した姉妹船 The Geelong 号に較べて、著しく安定が悪い。そして安定の悪いのは造船の不出来だから、約束の値段を負けろという談判を始めた。何でもかんでも負けさせるのが目的だから、この、ワラタ号の不安定とい...
モルガンお雪 - 長谷川 時雨
  • ...、米国(アメリカ)トラスト大王の倅(せがれ)モルガン氏は、その恋花嫁のお雪夫人をつれて、昨日の午前九時五十二分新橋着の列車で横浜から上京したと書いているが、横浜のグランドホテルから東京の帝国ホテルへ移った時のことだ。  ――花婿は黒山高帽子に毛皮の襟(えり)の付きたる外套(がいとう)を着(ちゃく)して、喜色満面に溢(あふ)れていたるに引きかえ、花嫁はそれと正反対、紺色の吾妻(あずま)コートに白の肩掛、髪も結ばず束(たば)のままの、鬢(びん)のほつれ毛|青褪(あおざ)めた頬を撫で、梨花一枝(りかいっし)雨を帯びたる風情(ふぜい)にて、汽車を出(い)でて、婿君に手を引かれて歩く足さえ捗(はか)ど...
傷だらけの足 ふたたび純潔について - 宮本 百合子
  • ...廃があるというコントラストだけがとらえられても、従属させられている男女の社会生活におけるヒューマニティーの課題はこたえられきれない。  こんにち純潔についていうならば、それは涙と血と泥によごれた女のこぶしで散々にうちたたかれ、くやしい足でけられ、しかし遂にその上に数万人の女が泣きふした、その人間としての純潔について以外にはない。はじめから純潔は、天使的(エンジェリック)なものなんかではなかったのだ。男に対する女の性の純潔などという局限されたものでもなかった。マグダラのマリアの物語がこのことを示している。マグダラのマリアは、迫害されながら、迫害するものの欲望のみたしてとして生きる売笑婦であ...
明治二十四、五年頃の東京文科大学選科 - 西田 幾多郎
  • ...しく、前任者とコントラストであった。最初にショーペンハウエルについて何か講義せられたように記憶している。この先生の講義はブッセ教授と異って机に坐ったままで低声で話された。ケーベルさんは始めて日本へ来て、日本の学生が古典語を知らないで哲学を学ぶということが、如何にも浅薄に感ぜられたらしい。私が或日先生を訪問してアウグスチヌスの近代語訳がないかとお聞きしたところ、先生はお前はなぜ古典語を学ばないかといわれた。私は日本人として古典語を学ぶのは中々困難であると申上げると、それでもお前と同クラスの岩元君はギリシャ語を読むではないかとのことであった。You must read Latin at least...
文芸鑑賞講座 - 芥川 竜之介
  • ...ありません。たとへばラストオヴア伯爵家の独逸(ドイツ)人の家庭教師を御覧なさい。(第一巻第十八章)この独逸人の家庭教師は主要な人物でない所か、寧ろ顔を出さずとも差支へないほどの端役であります。しかしトルストイは伯爵家の晩餐会を描いた数行の中に彼の性格を躍動させてゐます。  「独逸人の家庭教師は食物だのデザアトだの(食事の後に出る菓子や果物)酒だのの種類を残らず覚えようと努力した。それは後にこまごまと故郷の家族に書いてやる為だつた。だから家来がナプキンに包んだ酒の瓶(びん)を携へたまま、時々素通りをしたりすると、大いに憤慨して顔をしかめた。が、なる可くそんな酒などは入るものかと言ふ風を見せるよ...


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