切り込み

 

切り込み ( きりこみ )     切り込みについてまとめて読む

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2010年01月16日 00:40:07
2009年05月26日 15:50:59
2009年12月4日 12:21:03
2010年01月3日 04:51:06

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「切り込み」を含む小説

十姉妹 - 山本 勝治
  • ...の唯一の戦術である『切り込み』があるか知れんぜ、地主からだいぶ金も出てる様子やから……」  藤本の歪めた唇には、激げしい敵愾心が、冷めたい微笑となって漂っていた。同じ想像と期待に、一座の顔は潮の引く様にすっと蒼ざめて、誰れもが深い溜息をついた。  慎作は、勿論この報告に衝撃を受けた。が、その衝撃が、忽ち火に落ちた錫箔の様に崩折れて、燃えあがるべき反抗心が、雑草を揺がす一戦(ひとそよ)ぎの風ほどの力しかないのを如何(どう)することも出来なかった。一寸ひるがえった心が、直ぐと暗い懐疑と姑息な内省に重くよどんでしまった。慎作は、新らしく刺戟されて炎の様に闘志を沸き立たせて居る同志の前に、深く自分...
怪しの館 - 国枝 史郎
  • ...、「武士を入れるよ、切り込みのな。……備えはどうだ、屋敷内の備えは?」 「宵の間に一人若い武士が、屋敷へはいって泊まり込んでいるよ」 「え?」といったが驚いたらしい。「どんな人品だ? 立派かな?」 「ああ人品は立派だが、御家人らしいよ。安御家人らしい」 「ふうん」といったまま黙ってしまった。  門内の女も黙っている。で、森閑と静かである。ピシッ、ピシッと音がする。泉水で鯉が跳ねたのらしい。 「俺の噂をしているわい」ニヤリと笑った旗二郎、「立派な人品とは有難いが、安御家人とは正直すぎる」――で、なお様子をうかがった。  と、男の声がした。「どっちみち油断は出来ないの。うかうかしてい...
十二神貝十郎手柄話 - 国枝 史郎
  • ...っ返して来て、再度の切り込みをしたことなどは、好人物の手本だよ」 「仕事と仰せられ、成功と仰せられる、どのような仕事なのでございますか?」 「家へ帰ってから話してあげよう」 (ふうん、あのお方が『館林様』なのか? 館林様のご本体は、では甲斐の国館林の領主、松平右近将監武元卿――従四位下ノ侍従六万千石の主、遠い将軍家のご連枝の一人、三十八年間も執政をなされた、その右近将監武元卿の公達、妾腹のご次男でおわすところから、本家へはいらず無位無官をもって任じ、遊侠の徒と交わられ、本家では鼻つまみだと云われている。松平冬次郎様であられたのか)  後からつけながら二人の話を、洩れ聞いた小糸新八郎は、...
花束の虫 - 大阪 圭吉
  • ...題は、ナイフの最初の切り込み方にあるんだ。つまり、普通果物を眼前に置いた場合、蔕(へた)の手前から剥き始めるのを、夫人の場合は、蔕の向う側から剥き始めるのだ。――勿論こんな癖は一寸珍らしい。が、吾々は現に昨晩別荘の食堂で、その癖が三つの林檎(りんご)に及ぼされたのを見て来ている。ありふれた探偵小説のトリックを、その儘(まま)単純に実地に応用しようとした僕は、全く恐ろしい危険を犯す処だったね。……ところで、この林檎の皮なんだが」大月はそう言って、いつの間に何処からか取り出した小さなボール箱の中から、大切そうに二|筋(すじ)の林檎の皮を取出しながら「この古い方は断崖の上の現場で、こちらは今朝別荘の...
野分 - 夏目 漱石
  • ...うと思った。もう少し切り込みたいと云う矢先(やさき)へ持って来て、ざああと水を懸(か)けるのが中野君の例である。不親切な人、冷淡な人ならば始めからそれ相応の用意をしてかかるから、いくら冷たくても驚ろく気遣(きづかい)はない。中野君がかような人であったなら、出鼻をはたかれてもさほどに口惜(くや)しくはなかったろう。しかし高柳君の眼に映ずる中野輝一(なかのきいち)は美しい、賢こい、よく人情を解して事理を弁(わきま)えた秀才である。この秀才が折々この癖を出すのは解(かい)しにくい。  彼らは同じ高等学校の、同じ寄宿舎の、同じ窓に机を並べて生活して、同じ文科に同じ教授の講義を聴いて、同じ年のこの夏に...


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