姿勢

 

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2010年01月19日 00:56:05
2009年12月11日 18:35:09
2009年05月30日 10:40:42
2009年10月21日 16:55:00

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二つの手紙 - 芥川 竜之介
  • ...た、第一の私と、同じ姿勢を装(よそお)って居りました。もしそれがこちらを向いたとしたならば、恐らくその顔もまた、私と同じだった事でございましょう。私はその時の私の心もちを、何と形容していいかわかりません。私の周囲には大ぜいの人間が、しっきりなしに動いて居ります。私の頭の上には多くの電燈が、昼のような光を放って居ります。云わば私の前後左右には、神秘と両立し難い一切の条件が、備っていたとでも申しましょうか。そうして私は実に、そう云う外界の中に、突然この存在以外の存在を、目前に見たのでございます。私の錯愕(さくがく)は、そのために、一層驚くべきものになりました。私の恐怖は、そのために、一層恐るべきも...
三つの窓 - 芥川 竜之介
  • ...の、すぐにまた不動の姿勢をした。 「誰が外から持って来たか?」  Sはまた何とも答えなかった。A中尉は彼を見つめながら、もう一度彼の横顔を張りつける場合を想像していた。 「誰だ?」 「わたくしの家内(かない)であります。」 「面会に来たときに持って来たのか?」 「はい。」  A中尉は何か心の中に微笑しずにはいられなかった。 「何に入れて持って来たか?」 「菓子折に入れて持って来ました。」 「お前の家(うち)はどこにあるのか?」 「平坂下(ひらさかした)であります。」 「お前の親は達者(たっしゃ)でいるか?」 「いえ、家内と二人暮らしであります。」 「子供はないのか?...
保吉の手帳から - 芥川 竜之介
  • ...、ちゃんともう敬礼の姿勢をしている。こうなれば宿命と思うほかはない。保吉はとうとう観念(かんねん)した。いや、観念したばかりではない。この頃は大浦を見つけるが早いか、響尾蛇(がらがらへび)に狙(ねら)われた兎(うさぎ)のように、こちらから帽(ぼう)さえとっていたのである。  それが今聞けば盗人(ぬすびと)のために、海へ投げこまれたと云うのである。保吉はちょいと同情しながら、やはり笑わずにはいられなかった。  すると五六日たってから、保吉は停車場(ていしゃば)の待合室に偶然大浦を発見した。大浦は彼の顔を見ると、そう云う場所にも関(かかわ)らず、ぴたりと姿勢を正した上、不相変(あいかわらず)厳...
路上 - 芥川 竜之介
  • ...、いきなり直立不動の姿勢をとって、愛嬌(あいきょう)のある挙手(きょしゅ)の礼をして見せた。こちらの三人は思わず笑い出した。中でも一番大きな声を出して笑ったのは、野村だった。 「やあ、今夜は民雄(たみお)さんも来ていたのか。」  俊助は両手で少年の肩を抑えながら、調戯(からか)うようにその顔を覗(のぞ)きこんだ。 「ああ、皆で自動車へ乗って来たの。安田さんは?」 「僕は電車で来た。」 「けちだなあ、電車だなんて。帰りに自動車へ乗せて上げようか。」 「ああ、乗せてくれ給え。」  この間(あいだ)も俊助は少年の顔を眺めながら、しかも誰かが民雄の後(あと)を追って、彼等の近くへ歩み寄っ...


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