弁当箱

 

弁当箱 ( べんとうばこ )     弁当箱についてまとめて読む

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2009年12月9日 00:30:05
2009年05月30日 03:25:58
2009年05月30日 03:41:03
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2009年12月20日 21:55:23

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鼠 - 岡本 綺堂
  • ...ぐもの多し。膳、椀、弁当箱、杯、曲物(まげもの)など皆この辺の細工なり。駅舎もまた賑えり。」云々(うんぬん)とある。この以上にわたしのくだくだしい説明を加えないでも、江戸時代における木曾路のすがたは大抵想像されるであろう。  蜀山人がここを過ぎたのは、享和二年の四月|朔日(ついたち)であるが、この物語はその翌年の三月二十七日に始まると記憶しておいてもらいたい。この年は信州の雪も例年より早く解けて、旧暦三月末の木曾路はすっかり春めいていた。  その春風に吹かれながら、江戸へむかう旅人上下三人が今や鳥居峠をくだって、三軒屋の立場(たてば)に休んでいた。かれらは江戸の四谷|忍町(おしまち)の質屋...
母 - 太宰 治
  • ...」  青年は持参の弁当箱の蓋(ふた)をひらいて卓上に置いた。  私は一目見て、 「蛇(へび)だ。」  と言った。 「そうです。マムシの照り焼です。これもまた、地方文化の一つじゃないでしょうか。この地方の産物を、出来るだけおいしくたべる事に、独自の工夫をこらした結果、こんなものが出来上ったんです。地方文化研究のためにも、たべてみて下さい。」  私は、観念して、たべた。 「いかがです。おいしいでしょう?」 「うむ。」 「精が、つきますよ。これを、一度に五寸以上たべると、鼻血が出ます。先生はいま、二寸たべましたから、まだ大丈夫。もう二寸たべてごらんなさい。四寸くらいたべたら、ちょう...
災厄の日 - 原 民喜
  • ...朝の食堂で昼の食糧を弁当箱に詰め込んでゐた。だが、ここへ集まつて来る婦人は大概、爪さきを真紅に染めた若い女たちだ。さうした女たちはもう放縦なポーズが身についてゐるのか、壁とテーブルの間の狭い通路は席のあくのを待つ人々で一杯なのに、椅子を壁に凭掛けて脚をテーブルの上にやり何かを嘲けるやうに身を反りかへしてゐる。  僕は食堂を出てアスフアルトの道路の方へ歩いて行く。軒の密集した小路から、そこへ出ると、暑い陽光が一杯あふれ、風はしきりに吹いて来る。この道路は駅のガードの方へ通じる路で、時間も空間もすべて一つの方向から他の方向へ流されてゐるやうだ。僕はたしかに、はつきりとそれを感じる。だが、僕の現実...
東京要塞 - 海野 十三
  • ...手にしていたアルミの弁当箱をがたんと音をさせて地上に投げだすが早いか、そのまま身を躍らせてどぼーんと堀のなかに飛びこんだ。 「おーい、しっかりしろ」  彼は片手に半死半生(はんしはんしょう)の酔漢を抱えあげた。そしてすっかり救命者になって、酔漢を助けながら、のそのそと堀から上ってきた。二人とも泥まみれの濡(ぬ)れ鼠(ねずみ)であった。 「おーい、しっかりしろ。どうしたんだ。傷は浅いぞ。いまどこかの病院へつれてってやるからな」  と、しきりに介抱(かいほう)をするのであった。  堀の中に抛(ほう)りこんだり、それからまた自分も濡れ鼠になって堀のなかに飛びこんだり、実に御丁寧千万なことだ...
冬日記 - 原 民喜
  • ...とのえて来てくれた。弁当箱も、それはこの頃既に巷から影を潜めていたが、どうやら手に入れることが出来た。  とらえどころのない空がどこまでも続いており、単調な坂路がはるかに展がっている。その風景は寒くて凍(い)てついていたが、どこかにまだギラギラと燃える海や青野の悶(もだ)えを潜めているようで、ふと眩(まぶ)しく強烈なものが、すぐ足もとにも感じられた。空漠(くうばく)としたなかにあって、荒れ狂うものに攫(さら)われまいとしているし、径(みち)や枯木も鋭い抵抗の表情をもっていた。だが、すべてはさり気なく、冬の朝日に洗われて静まっている。  坂の中ほどまでやって来ると、視野が改まり、向うに中...


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