押川春浪

 

押川春浪 ( おしかわしゅんろう )     押川春浪についてまとめて読む

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2009年12月9日 08:00:01

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「押川春浪」を含む小説

沈黙の水平線 - 牧 逸馬
  • ...年時代に胸を轟かせた押川春浪式の読物は、多くこの「ワラタ号後日物語」といった形式のものである。全く今でも、ワラタ号の人々は何処か絶海の孤島に生きていて、理想的な小さな共和国でも作っていると思っている、物語的な人があるかも知れない。沈黙の水平線上に、人は自由にロマンスを描く――雲の峰のように。  過去百数十年間にさえ、大小二十余隻の軍艦や汽船が、何らの手掛りなく海上に消え失せているが、これら海の怪異の記録の中でも、斯うしてワラタ号事件は比較的最近の出来事であり、当時の事情其の他から観て、実に独自(ユニイク)な位置を占めているのだ。  以下少しダブるが、全経過をもう一度詳述してみる。  S....
『地球盗難』の作者の言葉 - 海野 十三
  • ...これを求めるなれば、押川春浪(おしかわしゅんろう)氏の『海底軍艦』などが若き読者の血を湧(わか)した時代、つまり明治四十年前後がそうであったようにも思われる。春浪氏の著作中には、早くも今日の潜水艦や軍用飛行機などを着想し、これを小説のなかに思う存分使用したのであった。しかし春浪氏の外には、これに匹敵(ひってき)するほどの科学小説家なく、また春浪氏の作品は、冒険小説なる名称をもって呼びならわされたのであって、その頃を科学小説時代と云うにはすこし適当ではないように思う。さりながら、その出所(しゅっしょ)のいずくなるを暫(しばら)く措(お)くとするも、とにかく『海底軍艦』などの科学小説がその頃現れ、...
文学的自叙伝 - 牧野 信一
  • ...、讀んだものと云へば押川春浪の「武侠世界」だけだつたので、思はず瞬間的にそんな大それた感情に驅られたのだつたかも知れない。英文科を選んだといふのは、單に自分の英語の習慣に媚を呈したに過ぎなかつた。手續(無試驗)を濟ませて、鶴卷町通りの高島屋支店といふ洋服屋に寄ると、頭髮を綺麗にわけた神經質さうな鋭い眼で、温厚さうな小柄の主人が、何科だと訊ねるので、Lだと答ると、早速ノートを持出して來て自作の詩を朗讀し、感想を聞せて呉れと云つた。その詩は記憶にないが、妙に私はこの時の印象がはつきりしてゐるので記述しておくのだが、おそらく文科生としての文學談を聞いた第一歩だつたからであらう。――彼は私が默つてゐる...
毛利先生 - 芥川 竜之介
  • ...ひろげて、さっきから押川春浪(おしかわしゅんろう)の冒険小説を読んでいる。  それがかれこれ二三十分も続いたであろう。その中に毛利先生は、急に椅子(いす)から身を起すと、丁度今教えているロングフェロオの詩にちなんで、人生と云う問題を弁じ出した。趣旨はどんな事だったか、さらに記憶に残っていないが、恐らくは議論と云うよりも、先生の生活を中心とした感想めいたものだったと思う。と云うのは先生が、まるで羽根を抜かれた鳥のように、絶えず両手を上げ下げしながら、慌(あわただ)しい調子で饒舌(しゃべ)った中に、 「諸君にはまだ人生はわからない。ね。わかりたいったって、わかりはしません。それだけ諸君は幸福な...
読書遍歴 - 三木 清
  • ...歓迎されていた雑誌に押川春浪の『冒険世界』があった。かような雰囲気の中で、私どもはあらゆる事柄において企業的で、冒険的であった。私の読書もまたそうであったのである。これに較べると、高等学校時代の私は種々の点でかなり著しい対照をなしている。       五  自分について語ることは危険なことである。それは卑しいことであり、少なくとも悪い趣味であるといわれるであろう。私は書物について書きながら自分について、また他の人々について書くことになった。どのような本を読んだかは、ある意味ですべて偶然的なことである。しかし他方それはまたすべて必然的なことである。この偶然性と必然性とをいくらかでも示...


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