振り袖

 

振り袖 ( ふりそで )     振り袖についてまとめて読む

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2010年01月6日 15:00:32
2010年02月4日 01:29:59
2009年12月1日 22:35:00
2009年05月27日 15:55:00
2009年11月7日 11:45:59

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本所両国 - 芥川 竜之介
  • ...揮(ふる)つて闘つた振り袖姿の小林平八郎は小学時代の僕等には実に英雄そのものだつた。それから浦里時次郎も、――僕はあらゆる東京人のやうに芝居には悪縁の深いものである。従つて矢張(やは)り小学時代から浦里時次郎を尊敬してゐた。(けれども正直に白状すれば、はじめて浦里時次郎を舞台の上に見物した時、僕の恋愛を感じたものは浦里よりも寧(むし)ろ禿(かむろ)だつた。)この寺は――慈眼寺(じげんじ)といふ日蓮(にちれん)宗の寺は震災よりも何年か前に染井(そめゐ)の墓地(ぼち)のあたりに移転してゐる。彼等の墓も寺と一しよに定めし同じ土地に移転してゐるであらう。が、あのじめ/\した猿江(さるえ)の墓地は未(い...
あやかしの鼓 - 夢野 久作
  • ...)さんの人形が美しい振り袖を着て立っている。  右手には机に近く茶器を並べた水屋(みずや)と水棚があって、壁から出ている水道の口の下に菜種(なたね)と蓮華草(れんげそう)の束が白糸で結(ゆ)わえて置いてある。その右手は四尺の床の間と四尺の違い棚になっているが床の間には唐美人の絵をかけて前に水晶の香炉を置き、違い棚には画帖らしいものが一冊と鼓の箱が四ツ行儀よく並べてある。その上下の袋戸と左側の二間一面の押し入れに立てられた新しい芭蕉布の襖(ふすま)や、つつましやかな恰好の銀色の引き手や、天井の真中から下っている黒枠に黄絹張りの電燈の笠まで何一つとして上品でないものはない。  私は思わず今一度...
いなか、の、じけん - 夢野 久作
  • ...エどンの……」  振り袖の人形が何の外題(げだい)でも自由自在に次から次へ踊って行くにつれて、爺さんのチョボもだんだんとぎれとぎれに怪しくなって行った。  しかし爺さんは、どうしたものかナカナカ止めなかった。ヒッソリした家の中で汗を拭き拭きシャ嗄(が)れた声を絞りつづけたので、人通りのすくない時刻ではあったが、一人立ち止まり二人引っ返ししているうちに、近所界隈の女子供や、近まわりの田に出ていた連中で、表口が一パイになって来た。 「狂人(きちがい)だろう」  と小声で云うものもあった。  そのうちに誰かが知らせたものと見えて、この家(や)の若い主人が帰って来た。手足を泥だらけにした野良...
十二神貝十郎手柄話 - 国枝 史郎
  • ...こう云う者があった。振り袖を着た町娘で、美しさは並々でなかったが、どこかに蓮(はす)っ葉なところがあった。 「それが一人や二人でなく、この頃月に幾人となく、ああいう狂人の出て来るのは、変だと云えば変ですなあ」  こう云ったのは総髪物々しく、被布(ひふ)を着た一人の易者であった。冷雨(ひさめ)がにわかに降り出したので、そこの仕舞家(しもたや)の軒の下に、五人は雨宿りをしたものと見える。  今も冷雨は降っていた。その冷雨に濡れながら、髪を乱し衣紋を乱した、若い美しい狂人の娘が、田沼家の前を行ったり来たりしていた。 「ね、もう一度ままごとをしようよ」  そう喚く声がここまで聞こえた。が、間...
紅白縮緬組 - 国枝 史郎
  • ...と見えて匂うばかりの振り袖に紅の肌着の袖口長く、茶宇の袴の裾を曳き、気高い態に歩いて行く。その次に行くのは女であった。時鳥(ほととぎす)啼くや五尺の菖蒲(あやめ)草を一杯に刺繍(ぬいと)った振り袖に夜目にも著(しる)き錦の帯をふっくりと結んだその姿は、気高く美しく※(ろう)たけて見える。最後に進むは奴姿(やっこすがた)の雲突くばかりの大男でニョッキリ脛(はぎ)を剥き出しているのもそれらしくて勇ましい。  空には上弦の初夏の月が、朧(おぼ)ろに霞んだ光を零(こぼ)し、川面を渡る深夜の風は並木の桜の若葉に戦(そよ)いで清々(すがすが)しい香いを吹き散らす。  三人の者は話さえせずただ黙々と歩い...


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