故郷の空

 

故郷の空 ( こきょうのそら )     故郷の空についてまとめて読む

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2010年02月3日 22:40:59
2009年11月14日 06:45:27
2009年12月24日 19:50:01

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「故郷の空」を含む小説

岩石の間 - 島崎 藤村
  • ...出したことも無い生れ故郷の空で遠い山のかなたに狐火の燃えるのを望んだことを思出した。気味の悪い夜鷹(よたか)が夕方にはよく頭の上を飛び廻ったことを思出した。彼は初めて入学した村の小学校で狐がついたという生徒の一人を見たことを思出した……  学士が窓のところへ来た。 「広岡先生の御国はどちらなんですか」と高瀬が聞いた。 「越後」  と学士は答えた。  昼過に高瀬が塾を出ようとすると、急に門の外で、 「この野郎|打殺(ぶちころ)してくれるぞ」  と呼ぶ声が起った。音吉の弟は人をめがけて大きな石を振揚げている。 「あれで、冗談ですぜ」  と学士もそこへ来て言って、高瀬に笑って見せた...
番町皿屋敷 - 岡本 綺堂
  • ...※雲さへ暗き雨催ひ、故郷の空はいづこぞと、ゆくてに迷ふ雁(かり)の声。 (お菊は皿をながめて、毀さうか毀すまいかと迷つてゐる。) お菊 えゝ、もう寧(いつ)そのこと。 唄※しづ心なく散りそめて、土に帰るか花の行末。 (この以前よりお仙は下手(しもて)より出で来りてうかゞひゐる。お菊は思ひ切つて一枚の皿を取り、縁の柱に打ち付けて割る。この途端に、下の方にて「お帰り」と大きく呼ぶ声。お仙は早々に下の方へ立去る。上の方より庭づたひにて十太夫足早に出づ。) 十太夫 おゝ、もうお帰りぢや。(下の方へ行かんとしてお菊をみる。)お菊、まだそこに居つたのか。や、お皿をどうぞ致した...
仇討三態 - 菊池 寛
  • ...が空しく流れていた。故郷の空が、矢も楯もたまらないように恋しかった。二十二で、故郷を出た彼は、すでに初老に近かった。母が恋しかった。安易な家庭生活が恋しかった。無味単調な仇討の旅に、彼はもう飽き飽きしていた。が、一旦、仇討を志した者が、敵(かたき)を討たないで、おめおめと帰れるわけはなかった。行き暮れて辻堂に寝たときとか、汚い宿に幾日も降り籠められていたときなどには、彼はつくづく敵討が嫌になった。彼は、いっそ京か浪華かで町人になり下って、国元の母を迎えてのどかな半生を過そうかとさえ思った。が、少年時代に受けた武士(さむらい)としての教育が、それを許さなかった。彼は自分の武運の拙さが、しみじみ感...
鉄窓の歌 - 木下 尚江
  • ...が生まれし日なれば、故郷の空思ひ乱れて。 故郷は、荒れまさるとも、菊の花、今日は忘れず、咲きにほふらん。     ○ 控訴公判期日の近く迫りける頃、戯に。 故郷に、誰れ帰るとて、立田姫、紅葉の錦、織りて待つらん。     ○ 十月五日、公判始めて開かるゝ日、東京控訴院の監房にて、母の身をのみ思ひ耽りつゝ、 言葉にも、顔にも出さで、たらちねは、東の空や、眺めたまはん。     ○ 同じくは、露に濡れても、きりぎりす、野辺に鳴く音を、尋ねてしかな。     ○ 木葉散りて、八重洲橋上の行人、窓より見ゆ。 木の葉散りて、居ながら見ゆる人影を、世に珍...
わが童心 - 佐藤 垢石
  • ...(あぐら)をかくと、故郷の空がそろそろと頭にうかぶ。  私は、勉強の方は甚だ不得手で、神田にある東京中学校と、大成中学校を受けたが二つとも落第。最後に、本郷駒込の郁文中学を受けて辛うじて四年の二学期に入学を許された。その試験は、八月の末か九月の初旬で、飛白(かすり)の単衣(ひとえ)に、朝夕の秋風が忍び寄る頃であった。  田端の高台にある下宿屋に移り、駒込の学校へ通う路すがらの田の畦に蟋蟀(こおろぎ)が唄う秋の詩をきくともなしに耳にする候になると、少年のわが胸に、淡い望郷の念が動いてきた。それが、日をへるに随って、恋々となったのである。  そのころ本郷の高台と田端道観山を隔てる谷には、黄色...


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