神の子

 

神の子 ( かみのこ )     神の子についてまとめて読む

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2010年02月6日 12:56:21
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呪詞及び祝詞 - 折口 信夫
  • ...であつた。天皇は天津神の子孫であつて、同時に、祝詞を唱へる時だけは、その天津神であつた。故に、天皇は神であると共に、人間であつた。天皇のおつしやる御言葉が、精霊或は、精霊から成り上りの神に対して、高いものから、低い者に云ひ下す言葉になるのは、当然であつた。それで神の位が段々昇進するのは、かうした、信仰から来た自然であつて、次第に、天津神に近づかされるのである。処が、延喜式などを見ると、已(すで)に変な所が見える。天皇が、神に対して、非常に丁寧である。天皇が、祝詞を下されるといふ考へが、変化して来てゐるのである。即、ほんとうの祝詞では無くなつて来てゐる。それで延喜式祝詞が、古い祝詞で無い事は、此...
人間失格 - 太宰 治
  • ...才にとっても、たとい神の子のイエスにとっても、存在しているものなのではないでしょうか。俳優にとって、最も演じにくい場所は、故郷の劇場であって、しかも六親|眷属(けんぞく)全部そろって坐っている一部屋の中に在っては、いかな名優も演技どころでは無くなるのではないでしょうか。けれども自分は演じて来ました。しかも、それが、かなりの成功を収めたのです。それほどの曲者(くせもの)が、他郷に出て、万が一にも演じ損ねるなどという事は無いわけでした。  自分の人間恐怖は、それは以前にまさるとも劣らぬくらい烈しく胸の底で蠕動(ぜんどう)していましたが、しかし、演技は実にのびのびとして来て、教室にあっては、いつも...
パウロの混乱 - 太宰 治
  • ...うに思う。パウロは、神の子ではない。天才でもなければ、賢者でもない。肉体まずしく、訥弁である。失礼ながら、今官一君の姿を、ところどころに於いて思い浮べた。四書簡の中で、コリント後書が最も情熱的である。謂わば、ろれつが廻らない程に熱狂的である。しどろもどろである。訳文の古拙なせいばかりでも無いと思う。 「わが誇るは益なしと雖も止むを得ざるなり、茲(ここ)に主の顕示(しめし)と黙示とに及ばん。我はキリストにある一人の人を知る。この人、十四年前に第三の天にまで取り去られたり(肉体にてか、われ知らず、肉体を離れてか、われ知らず、神しり給う)われは斯のごとき人を知る(肉体にてか、肉体の外にてか、われ知...
反逆 - 矢田 津世子
  • ...は、お松は、自分は、神の子である、と堅く信じるようになった。重い使命を肩の上に感じた。  教父は説話の度にお松を指差してその再生を祝し、神様の救助と寛大に感謝した。その都度、お松は立ち上って、「神様と教父様の愛」に対して長い祈りをくり返した。信者連の間には動揺があった。教父の美しい行為を讃えないものはなかった。教会の輝ける誇りだと自慢するもの迄出た。彼の神に近い行為に報ゆるため、信者達は特別献金を申し合せた。教父は丁寧に断った。が、結局信者達の熱意に動かされて金を納めた。彼はその日のうちに金を貯蓄銀行へ持っていった。三流新聞は、日曜附録に、再び沢木教父を写真入りで紹介した。彼の善行は三段抜き...
予が見神の実験 - 綱島 梁川
  • ...光栄無上なる「吾れは神の子なり」てふ意識の欝(うつ)として衷(うち)より湧き出づるを覚えたり。われは宇宙の間に於けるわが真地位を自覚しぬ。吾れは神にあらず、又大自然の一波一浪たる人にもあらず、吾れは「神の子」也、天地人生の経営に与(あづか)る神の子也。何等高貴なる自覚ぞ。この一自覚の中に、救ひも、解脱(げだつ)も、光明も、平安も、活動も、乃至(ないし)一切人生的意義の総合あるにあらずや。嗚呼吾れは神の子也、神の子らしく、神の子として適(ふさ)はしく活(い)きざるべからず。かくして新たなる義務の天地の、わが前に開けたるを感じたり。されど顧みれば、吾れ敗残の生、枯槁(こかう)の躯、一脚歩を屋外に移...


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