軽井沢

 

軽井沢 ( かるいざわ )     軽井沢についてまとめて読む

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2009年11月22日 17:21:06
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病牀雑記 - 芥川 竜之介
  • ...らしからず。(今度も軽井沢(かるゐざは)の寐冷(ねび)えを持ち越せるなり。)但し最も苦しかりしは丁度(ちやうど)支那へ渡らんとせる前、下(しも)の関(せき)の宿屋に倒れし時ならん。この時も高が風邪(かぜ)なれど、東京、大阪、下の関と三度目のぶり返しなれば、存外(ぞんぐわい)熱も容易には下(さが)らず、おまけに手足にはピリン疹(しん)を生じたれば、女中などは少くとも梅毒患者(ばいどくかんじや)位には思ひしなるべし。彼等の一人(ひとり)、僕を憐(あはれ)んで曰(いはく)、「注射でもなすつたら、よろしうございませうに。」 東雲(しののめ)の煤(すす)ふる中や下の関  四、彼は昨日(さくじつ)「小...
神鷺之巻 - 泉 鏡花
  • ...暑中の出店が、日光、軽井沢などだったら、雲のゆききのゆかりもあろう。ここは、関屋を五里六里、山路(やまみち)、野道を分入った僻村(へきそん)であるものを。――  ――実は、銑吉は、これより先き、麓(ふもと)の西明寺の庫裡(くり)の棚では、大木魚の下に敷かれた、女持の提紙入(ハンドバック)を見たし、続いて、准胝観音(じゅんでいかんのん)の御廚子(みずし)の前に、菩薩が求児擁護(ぐうじようご)の結縁(けちえん)に、紅白の腹帯を据えた三方に、置忘れた紫の女|扇子(おうぎ)の銀砂子(ぎんすなご)の端(はし)に、「せい」としたのを見て、ぞっとした時さえ、ただ遥(はるか)にその人の面影をしのんだばかりで...
註釈与謝野寛全集 - 与謝野 晶子
  • ...うした景色が好きで、軽井沢から浅間にかけて躑躅の咲く季節に信州へ遊びたいと云つて居たが遂げずに終つた。 片隅にありて耳をば澄すなりめしひの如き水色の壺  室の一隅に水色をした陶器の壺が置かれてある。じつと耳を澄して常人の耳にはまだ入らない音をも聞かうとして居る。敏感なそしてうす無味の悪い盲目の人の座つた姿が思はれる壺であると云ふ歌。何となく寒気を覚える程確実に物が掴んである。 行く水の上に書きたる夢なれど我が力には消しがたきかな  行く水に数かくよりもはかなきは思はぬ人を思ふなりけりと云ふ古今集の歌の意を受けて、さうした無駄な思ひかは知らぬが、自分の意志の力ではこの空想...
落ちてゆく世界 - 久坂 葉子
  • ...れました。馬に乗って軽井沢をかけまわったこと、大勢の男友達とスキーに行ったり、ヨットにのったりした青年時代。父と母とは、とけあう事が出来なかったのは、当然だったでしょう。そして父は母にないものを私に求めました。父の持つ趣味は私だけが又持っておりました。兄も弟も、母のものばかりを受けておりました。けれど私は、派手なこと、つまり母の部分も持っておりました。 「シャンデリヤや香水が好きよ。ろうそくの灯で、ぽつりぽつり喋ることも好きよ。お寺であのお線香のにおいをかぐのも好きよ」  私はこう云ったこともありました。夕方になって、自動車で兄と弟が帰って来ました。兄は痛々しいほど泣きました。 「僕が、...
入梅 - 久坂 葉子
  • ...かせてほしいと云い、軽井沢の別荘番に置いていたのだった。おはるは色が白く、ぽっちゃりとしたひとであったが、長い間、関節炎という脚の病に苦しみ、歩く事も出来ぬ不自由な身だった。作衛はおはるをしんからかわいがっていて、一生懸命、看護につとめていた。厠へ行くにも肩をかし、食事の支度から風呂の世話まで、まるで女房と亭主とさかさまのような状態だったけれども、おはるのため、作衛はいやな顔一つしなかった。おはるは縫物をとてもよくし、私など洗い張りした着物はいちいち軽井沢へ送っておはるに縫ってもらっていた。  ところがそのおはるが終戦の翌年の春、私と作衛にみまもられつつ死んで行ったのだった。持病の関節炎が結...


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