おかっぱ

 

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2010年01月8日 07:11:09
2010年01月8日 07:11:10
2010年01月9日 05:46:02
2010年01月9日 05:46:03
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「おかっぱ」を含む小説

祇園の枝垂桜 - 九鬼 周造
  • ...越えた禿げ頭の男からおかっぱの女の子までまじっている。中折帽も踊っていれば鳥打帽も踊っている。着流しもいれば背広服もいる。よごれた作業服を纏(まと)ったまま手拍子とって跳ねている若者もある。下駄、草履(ぞうり)、靴、素足、紺|足袋(たび)、白足袋が音頭に合せて足拍子を揃えている。お下げ髪もあれば束髪もある。私が振返ってすっかり青葉になってしまった桜を眺めている間に、羽織姿の桃割(ももわれ)と赤前垂(あかまえだれ)の丸髷(まるまげ)とが交って踊り出した。見物人の間に立って私はしばらく見ていた。傍の男がこのくらいすくない方がかえっていいと呟(つぶや)いていたから、花盛りにはよほど大ぜい踊っていたも...
椿の花の赤 - 豊島 与志雄
  • ...放りだしてあり、頭のおかっぱの毛がちょっぴり見えていた。それでも一同は、なんだかまだ気味わるく、手出しする者もなく、首を傾げて人形を見つめていた。  そこへ、いつのまにやって来たか、別所が蒼ざめた顔に眼を見据えていたが、不意に笑いだし、椿の茂みをくぐって、建物の壁の根本につんであった煉瓦を三つ抱えてきて、物も言わず、それを人形の上に投げつけた。一つは外れたが、二つは的中して、人形は首が飛び、胴体に穴があき、足が一本折れた。ところが、そのばらばらな人形が却って不気味になり、三個の煉瓦がいやな風情を添え、それにまた、へんに椿の落花がそこいらに多くて、ぼたりと落ちてるのが、古いのは腐爛を思わせ、新...
モスクワ印象記 - 宮本 百合子
  • ...Yは、日本からの黒いおかっぱを、やっぱりごみだらけの講堂にあらわす。そして十九世紀のロシアにおける貴族文学、中流文学、民衆の文学について話されているはずのものを聴くであろう。  私は、その間ホテルの室にいる。貴重な独りの時間を貪慾に利用しようとする。  それから、ロシア語初等会話を、B夫人についてやる。――  モスクワにきて私の深く感じたことが一つある。それは、現代のСССР(エスエスエスエル)が外国人の旅行者に対して、どんな行届いた観光(サイト・シーイング)の案内役を設けているかということだ。モスクワの停車場へ下りる。午後三時迄の時間であったら、彼はタクシーをやとい、まっすぐ、マーラヤ...
モスクワ日記から 新しい社会の母 - 宮本 百合子
  • ...、あ、あ……」  おかっぱの金色の髪がもしゃもしゃになって汗を掻いた額にくっついている。自分は困って、 「安心してらっしゃいよ。ね。ここにいれば大丈夫なんだから……気を落付けなさい」  医師は脈を見た。 「あなたは初産だから、ほかの人より時間がかかるんです……安心していらっしゃい」  そこへ、看護婦が入って来た。後からしずかに唸っている若い産婦の背中を撫ではじめた。  分娩室では、丁度今五人の産婦が世話をされているところだ。助産婦が敏捷に体と手とを働かしながら、単純な優しい、励ましの言葉をかけてやっている。激しい、生(いのち)の戦場だ。 「――説明をおとしましたが、ここはみんな普...
山男の四月 - 宮沢 賢治
  • ...を見ますと、ひとりのおかっぱの子供が、ぽかんと陳の前に立っていました。  陳はもう丸薬を一つぶつまんで、口のそばへ持って行きながら、水薬とコップを出して、 「さあ、呑むよろしい。これながいきの薬ある。さあ呑むよろしい。」とやっています。 「はじめた、はじめた。いよいよはじめた。」行李(こうり)のなかでたれかが言いました。 「わたしビール呑む、お茶のむ、毒のまない。さあ、呑むよろしい。わたしのむ。」  そのとき山男は、丸薬を一つぶそっとのみました。すると、めりめりめりめりっ。  山男はすっかりもとのような、赤髪(あかがみ)の立派なからだになりました。陳はちょうど丸薬を水薬といっしょに...


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