せんべい

 

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2009年12月6日 04:35:01
2009年12月17日 16:50:00
2010年01月25日 20:15:29
2009年11月12日 01:35:56
2009年12月5日 04:35:01

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「せんべい」を含む小説

業苦 - 嘉村 礒多
  • ...川町新坂上の煎餅屋(せんべいや)の屋根裏を出て、大學正門前から電車に乘つた。そして電柱に靠(もた)れて此方を見送つてゐる千登世と、圭一郎も車掌臺の窓から互ひに視線を凝(ぢ)つと喰ひ合してゐたが、軈(やが)て、風もなく麗かな晩秋の日光を一ぱいに浴びた靜かな線路の上を足早に横切る項低(うなだ)れた彼女の小さな姿が幽かに見えた。  永代橋(えいたいばし)近くの社に着くと、待構へてゐた主人と、十一月二十日發行の一面の社説についてあれこれ相談した。逞しい鍾馗髯(しようきひげ)を生やした主人は色の褪(あ)せた舊式のフロックを着てゐた。これから大阪で開かれる全國清酒品評會への出席を兼ねて伊勢參宮をするとの...
政談十二社 - 泉 鏡花
  • ...婆さんが、塩|煎餅(せんべい)の壺(つぼ)と、駄菓子の箱と熟柿(じゅくし)の笊(ざる)を横に控え、角火鉢の大(おおき)いのに、真鍮(しんちゅう)の薬罐(やかん)から湯気を立たせたのを前に置き、煤(すす)けた棚の上に古ぼけた麦酒(ビール)の瓶、心太(ところてん)の皿などを乱雑に並べたのを背後(うしろ)に背負い、柱に安煙草(やすたばこ)のびらを張り、天井に捨団扇(すてうちわ)をさして、ここまでさし入る日あたりに、眼鏡を掛けて継物をしている。外に姉さんも何(なんに)も居ない、盛(さかり)の頃は本家から、女中料理人を引率して新宿|停車場(ステエション)前の池田屋という飲食店が夫婦づれ乗込むので、独身(...
菊人形 - 宮本 百合子
  • ...の間の右側に、「菊見せんべい」の大きな店があった。ひろい板じきの店さきに、ガラスのついた「せんべい」のケースがずらりと並んでいた。ケースの上に菊の花を刷って、菊見せんべいと、べいの二つの字を万葉がなで印刷したり、紙袋が大小順よくつられている。菊見せんべいを買いにゆくと、店番が、吊ってある紙袋を一つとって、ふっとふくらまし、一度に五枚ずつ数えてその中に入れ、へい、とわたしてよこした。ふくらんで軽い大きい紙袋をうけとったとき、おいしい塩せんべいの匂いがした。ときには、紙袋をもったとき、手にあったかさのつたわって来るほど焼きたてだった。紙袋があったかいとき、子供はつれの大人を見て、笑った。  それ...
南地心中 - 泉 鏡花
  • ...(かめ)の子煎餅(こせんべい)、……成程亀屋の隠居でしょう。誰が、貴方、あんな婆さんが禁厭(まじない)の蛇なんぞを、」 「ははあ、少(わか)いものでなくっちゃ、利かないかね。」 「そりゃ……色恋の方ですけれど……慾(よく)の方となると、無差別ですから、老年(としより)はなお烈しいかも知れません。  分けてこの二三日は、黒焼屋の蛇が売れ盛るって言います……誓文払(せいもんばらい)で、大阪中の呉服屋が、年に一度の大見切売をしますんでね、市中もこの通りまた別して賑(にぎわ)いまさ。  心斎橋筋の大丸なんかでは、景物の福引に十両二十両という品ものを発奮(はず)んで出しますんで、一番引当てよう了...
二、三羽――十二、三羽 - 泉 鏡花
  • ...いものは、ただ煎餅(せんべい)の袋だけれども、雀のために、うちの小母(おば)さんが折入(おりい)って頼んだ。  親たちが笑って、 「お宅の雀を狙(ねら)えば、銃を没収すると言う約条(やくじょう)ずみです。」  かつて、北越、倶利伽羅(くりから)を汽車で通った時、峠の駅の屋根に、車のとどろくにも驚かず、雀の日光に浴しつつ、屋根を自在に、樋(とい)の宿に出入(ではい)りするのを見て、谷に咲(さき)残(のこ)った撫子(なでしこ)にも、火牛(かぎゅう)の修羅(しゅら)の巷(ちまた)を忘れた。――古戦場を忘れたのが可(い)いのではない。忘れさせたのが雀なのである。  モウパッサンが普仏(ふふつ)...


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