できないよ

 

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2009年10月24日 01:21:04
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2009年11月28日 01:35:52
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「できないよ」を含む小説

西湖の屍人 - 海野 十三
  • ...ると、われわれの想像できないような大事件かも知れない」 「そんなことは、どうして判るのかい」と私は、帆村が迷惑(めいわく)かも知れないと思ったが、率直に尋(たず)ねた。 「それには色々の理由がある」帆村は、やっと気がついたように、一本の紙巻煙草をぬきだして、口にくわえた。「まず、あの怪青年の顔だ。あんなに特徴のある立派な顔は、珍らしいと思う。あれで悄悴(しょうすい)していなかったら、貴人(きじん)の顔だよ。それから例の心霊実験会だ。遂に一語(いちご)も吐(は)かなかった怪青年と落付いて喋(しゃべ)っていた曽我という男との間に、ほのかに感ぜられる特殊の関係、それにあの不思議な実験だ。また銀座...
病院の夜明けの物音 - 寺田 寅彦
  • ...現実の物音とは比較のできないような雑音が不規則な間隔を置いて響いて来る。それが天井の高い、長い廊下に反響してなんとなく空虚なしかも重々しい音色に聞こえるのである。しばらく止まっているかと思うとまた始まる。そして今度は前に聞こえたとは少し違った見当に、しかも前よりはだいぶ近い所で聞こえだす。近よるに従ってこの音は前のような不思議な性質を失って、もっと平凡な現実的な音色に変わって来る。それはちょうど鉄鎚(てっつい)で鉄管の端を縦にたたくような音である。不意に自分のベットの足もとのほうでチョロ/\/\と水のわき出すような音がしばらくつづいて、またぱったりやむ。鉄管をたたくような音がだんだん近くなって...
源氏物語 03 空蝉 - 紫式部
  • ...にまかせておくことはできないような焦慮を覚えた。 「あんな無情な恨めしい人はないと私は思って、忘れようとしても自分の心が自分の思うようにならないから苦しんでいるのだよ。もう一度|逢(あ)えるようないい機会をおまえが作ってくれ」  こんなことを始終小君は言われていた。困りながらこんなことででも自分を源氏が必要な人物にしてくれるのがうれしかった。子供心に機会をねらっていたが、そのうちに紀伊守(きいのかみ)が任地へ立ったりして、残っているのは女の家族だけになったころのある日、夕方の物の見分けの紛(まぎ)れやすい時間に、自身の車に源氏を同乗させて家へ来た。なんといっても案内者は子供なのであるからと...
雪魔 - 海野 十三
  • ...も正体をつかむことはできないよ。さあ、これから僕といっしょに青髪山へ行ってみよう。もう山の雪はとけているだろうね」  と、強い声でいった。  五助ははじめ気がすすまなかったけれど、彦太にはげまされ、迷信をやぶった方がいいと思い、それにほんとうは兄の遺骸(いがい)でも見つけて葬ってあげたいと思っていたので、ついに彦太のことばに従って、ひそかに二人で青髪山へのぼることに心をきめた。  用意は前の日にし、翌朝まだ暗いうちに二人の少年は村をあとにして山のぼりをはじめたのだった。雪はとけていた。春の山草の香がぷんぷん匂っていた。そして朝日が東の山の上に顔を出すころ、ちょうど青髪山の峯についた。 ...
おじいさんのランプ - 新美 南吉
  • ...で太刀(たち)うちはできないよ。ちょっと外へくびを出して町通りを見てごらんよ」  巳之助はむっつりと入口の障子(しょうじ)をあけて、通りをながめた。どこの家どこの店にも、甘酒屋のと同じように明かるい電燈がともっていた。光は家の中にあまつて、道の上にまでこぼれ出ていた。ランプを見なれていた巳之助にはまぶしすぎるほどのあかりだった。巳之助は、くやしさに肩でいきをしながら、これも長い間ながめていた。  ランプの、てごわいかたきが出て来たわい、と思った。いぜんには文明開化ということをよく言っていた巳之助だったけれど、電燈がランプよりいちだん進んだ文明開化の利器であるということは分らなかった。りこう...


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