ゆらゆら

 

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2009年11月15日 00:50:01
2010年01月15日 11:56:06
2010年01月15日 11:56:04
2010年01月15日 11:56:05

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「ゆらゆら」を含む小説

走れメロス - 太宰 治
  • ...られて走った。陽は、ゆらゆら地平線に没し、まさに最後の一片の残光も、消えようとした時、メロスは疾風の如く刑場に突入した。間に合った。 「待て。その人を殺してはならぬ。メロスが帰って来た。約束のとおり、いま、帰って来た。」と大声で刑場の群衆にむかって叫んだつもりであったが、喉(のど)がつぶれて嗄(しわが)れた声が幽(かす)かに出たばかり、群衆は、ひとりとして彼の到着に気がつかない。すでに磔の柱が高々と立てられ、縄を打たれたセリヌンティウスは、徐々に釣り上げられてゆく。メロスはそれを目撃して最後の勇、先刻、濁流を泳いだように群衆を掻きわけ、掻きわけ、 「私だ、刑吏! 殺されるのは、私だ。メロス...
双子の星 - 宮沢 賢治
  • ...大きな鋏(はさみ)をゆらゆら動かし長い尾をカラカラ引いてやって来るのです。その音はしずかな天の野原中にひびきました。  大烏はもう怒ってぶるぶる顫(ふる)えて今にも飛びかかりそうです。双子の星は一生けん命手まねでそれを押(おさ)えました。  蠍は大烏を尻眼(しりめ)にかけてもう泉のふち迄(まで)這(は)って来て云いました。 「ああ、どうも咽喉(のど)が乾いてしまった。やあ双子さん。今日は。ご免なさい。少し水を呑んでやろうかな。はてな、どうもこの水は変に土臭(つちくさ)いぞ。どこかのまっ黒な馬鹿ァが頭をつっ込んだと見える。えい。仕方ない。我慢(がまん)してやれ。」  そして蠍は十分ばかり...
半七捕物帳 05 お化け師匠 - 岡本 綺堂
  • ...くともない冷たい風にゆらゆらとなびいて、この薄暗い灯のかげに若い師匠のしょんぼりと迷っている姿を、お仲はまざまざと見たと近所のものに顫(ふる)えながらささやいた。噂はそれからそれへと伝えられて、ふだんから歌女寿を快く思っていない人達は、更に尾鰭を添えていろいろのことを云い出した。歌女寿の家(うち)では夜がふけると、暗い稽古舞台の上で誰ともなしにとんとん足拍子を踏む音が微かに聞えるという薄気味の悪い噂が立った。歌女寿の家へは幽霊が出るということに決まってしまった。お化け師匠のおそろしい名が町内にひろまって、弟子たちもだんだんに寄り付かなくなった。お仲も暇を取って立ち去った。  そのお化け師匠が...
春の盗賊 - 太宰 治
  • ...詰め込んで、またも、ゆらゆら触角をうごかす。眠りは、ないか。もっと、もっと、深い眠りは無いか。あさましいまでに、私は、熟睡を渇望(かつぼう)する。ああ、私は眠りを求める乞食(こじき)である。  ゆうべも、私は、そうしていた。ええと、彼女は、いや彼氏は、横浜へ釣りをしに出かけた。横浜には、釣りをするようなところはない。いや、あるかも知れない。ハゼくらいは、いるかも知れない。軍艦が在る。満艦飾である。これを利用しなければ、いけない。ここに於いて多少、時局の色彩を加える。そうすると、人は、私を健康と呼ぶかも知れない。おうい、と呼ぶ。おうい、と答える。白いパラソル。桜の一枝。さらば、ふるさと。ざぶり...
半七捕物帳 07 奥女中 - 岡本 綺堂
  • ...置くと、うす紫の煙がゆらゆらと軽く流れて、身にしみるような匂いにお蝶はいよいよ酔わされた。秋草を画いた絹行燈がおぼろにとぼされて、その夢のような灯の下に彼女も夢のような心持でかしこまっていた。  女たちは一冊の本を机の上にひろげて、お蝶にすこし俯向いて読んでいろと云った。魂はもう半分ぬけているようなお蝶は、なにを云われても逆らう気力はなかった。かれは人形芝居の人形のように、他人の意志のままに動いているよりほかはなかった。彼女はおとなしく本に向っていると、さぞ暑かろうと云って、一人の女が絹団扇で傍から柔かにあおいでくれた。 「口を利いてはなりませんぞ」と、このあいだの女がそっと注意した。お蝶...


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