グーン

 

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2009年11月3日 15:06:31
2009年12月19日 23:41:01
2009年11月4日 13:45:00
2009年11月4日 08:25:49
2009年11月11日 11:57:19

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難船小僧 - 夢野 久作
  • ...をタタキ付けられる。グーンと沈んで甲板をザアザアザアと洗われながら次の大山脈のドテッ腹へ潜(もぐ)り込む。何(なん)しろ船脚(ふなあし)がギッシリと重いのだから一度、大きな波(やつ)にたたかれると容易に浮き上らない。船室(ケビン)という船室(ケビン)の窓が、青い、水族館みたいな波の底の光線に鎖(とざ)されたまま、堅板(パーテカル)や、内竜骨(キールソン)が、水圧でもって……キイッ……キイッ……キシキシキシキシと鳴るのを聞いていると、それだけの水圧を勘定に入れた、材料強弱(ストレングス・オブ・マテリヤルス)の公式一点張りで出来上っている船体だとわかり切っていても決していい心持ちはしない。そのうち...
大鵬のゆくえ - 国枝 史郎
  • ...と、忽然西の空から、グーン、グーンという物の音が虚空を渡って聞こえて来た。  家斉公は足を止めた。で、お供も立ち止まる。 「何んであろうな、あの音は?」  こういいながら笠を傾け、日没余光燦然と輝く西の空を眺めやった。 「不思議の音にござります」  こう合槌を打ったのは寵臣水野美濃守であった。さて不思議とは云ったものの何んの音とも解らない。しかしその音は次第次第にこの一行へ近づいて来た。やはり音は空から来る。 「おお、鳥じゃ! 大鳥じゃ!」  家斉公は手を上げて空の一方を指差した。  キラキラ輝く夕陽をまとい、そのまとった夕陽のためにかえって姿は眩まされてはいるが、確かに一羽の...
流線間諜 - 海野 十三
  • ...)のようだ。どこかでグーンという機械の呻(うな)る音が聞えた。すると不思議! その穴の一つ一つに、何か黒いものが見えたと思ったら、それが徐々(じょじょ)に上に迫(せ)り上ってきた。見る見るそれは床上から高く突きでてきて、やがて人間の高さになったかと思うと、ピッタリと停った。まるで黒い筍(たけのこ)を丸く植えたように見えた。――そこで黒い筍は号令でもかけたかのように、腰を折って椅子に掛けた。よく見るとその黒い筍の頭の方には、ギラギラ光る二つの眼があった。それは頭のてっぺんから足の下まで、黒い布で作った袋のようにものを被(かぶ)っている人間だったことが、始めて知られた。まことに怪しき黒装束の一団!...
日置流系図 - 国枝 史郎
  • ...ち何物か空を渡る声がグーングーン、グーンと聞こえて来た。矢が三筋(みすじ)弦(つる)から放されたのであろう。  その後は何の音もない。と雨戸が外から開かれ多右衛門がそこからはいって来た。左の手に弓を持ち右の手に巻物を載せニタニタ笑いながら座敷へはいると、遠慮なく高胡坐(たかあぐら)をかいたのである。 「明晩から幽霊は出ますめえ。よく云い聞かして来ましたからの。いや面白い幽霊でね。俺(わし)にこんなものくれましただ」  とんと巻物を下へ置いて。その巻物こそ他ならぬ弓道|日置流(へきりゅう)の系図であった。  そして系図には習慣(しきたり)として流儀の奥義が記(しる)されてあり、それを与え...
「太平洋漏水孔」漂流記 - 小栗 虫太郎
  • ...。  だが礁湖(ラグーン)には、普通外海との聯絡孔が水面下にあるのが通例だが、ここでは、それが最近塞がってしまったらしい。そのため、澱んだ水が高温のため腐り、どろどろの海草や腔腸動物の屍体が、なんとも云えぬ色で一面に覆うているのだ。  まさに、これこそ死の海の景である。そこへ、赤子の手のような前世界の羊歯や、まるでサボテンみたいに見える蘇鉄の類が群生し、そのあいだを、血のような蝙蝠が飛び、鳴き亀が這うといったら、まず地球前史の風物というよりも化物の世界だろう。  こうして、地上に数百万年もとり残された島のなかへ、私たちはポツリと置かれたのだ。今では、ここを出たいとか人里が恋しいとか、そん...


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