パッチリ

 

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2010年01月10日 16:21:14
2009年12月30日 06:26:14
2010年01月1日 01:55:03
2009年12月30日 05:20:14
2010年01月1日 00:45:02

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本困坊・呉清源十番碁観戦記 - 坂口 安吾
  • ...る。四五分して、目をパッチリさせて、新しい顔で、もどってきた。        下  横綱前田山、観戦に現れる。前田山、先般、月刊読売誌上に、呉氏に八子で対戦、敗北したが、角界随一の打手の由である。  とたんに、呉氏、キッと目をあげて、 「双葉関は、どうしていますか」  有無を言わさぬ、ノッピキナラヌ語調である。前田山は、クッタクがない。 「今、上京しとります」 「ホテル、ですか」  と、突きこむごとし。 「部屋を建設中で、両国にいます」  前田山の返答はクッタクがないが、とたんに読売の記者の面々、サッと、顔色を失ってしまう。正午から、安田画伯が現れて、スケッチにかゝ...
ヒルミ夫人の冷蔵鞄 - 海野 十三
  • ...になっていた。眼だけパッチリ明いて、動かぬ自分の姿態をながめていると、まるでそこに他人の屍体が転がっているように思えてくる。  ヒルミ夫人は、なんだかますます妙な気持になって来た。脳髄だけが、頭蓋骨のなかからポイととびだしてきそうな気がした。その脳髄にはいろいろな事象が、まるで急廻転する万華鏡のように現れては消え、消えてはまた変って現れるのであった。その目まぐるしいフラッシュ集のなかにヒルミ夫人は不図(ふと)恐ろしき一つの幻影を見た。それは愛する夫万吉郎そっくりの男が二人、手をつなぎ合って立っている場面だった。 「ああア、もしや本当にそうなのではなかろうか。いやそんなことがあってたまるもの...
女坑主 - 夢野 久作
  • ...襟化粧、引眉、口紅、パッチリと女だてらのお召の丹前に櫛巻頭。白い素足と真紅のスリッパにゴチック式の豪華を極めた応接間をモノともせぬ勝気さを見せて、これも炭坑王の奢(おご)りを見せた真綿入|緞子(どんす)の肘掛椅子に、白い豊満な肉体を深々と埋めている。その睫(まつげ)の長い二重瞼の蔭から、黒い大きな瞳をジイッと据えて微笑された相手の青年は、その素晴らしい度胸と妖気に呑まれて恍惚(こうこつ)となってしまったらしい。  みすぼらしい茶の背広に、間に合わせらしい不調和な赤ネクタイを締めていながらも、それこそ新劇の二枚目かと思われる、生白い貴公子然たる眼鼻立の青年であったが、それが今更のようにビックリ...
昔の女 - 三島 霜川
  • ...嬌が出來てゐた。たゞパッチリして眼だけは、處女(むすめ)の時其のまゝの濕みを有ツて、活々(いき/\)として奈何にも人を引付ける力があツた。  家の裡には矢張|鳥籠(とりかご)が幾ツもかけてあツて、籠を飛廻ツてゐる目白の羽音が、パサ/\と靜に聞えた。前からある時計もチクチク鈍い音で時を刻むで、以前は無かツた月琴の三挺も壁にかゝツてゐた。  父は火鉢の許(とこ)に坐ツて、煙草を喫しながらジロリ/″\由三の樣子を瞶めて、ちよツくら口を利(き)かうともしない。そして時々ゴホン/″\咳込むで、蒼(あを)ざめた顔を眞ツ紅にしてゐた。前から無愛想な人だ。顔にはむくみが來てゐた。  由三は、其の甚(ひど...
名人地獄 - 国枝 史郎
  • ...じはつぶやいた。今、パッチリ好(よ)い石を置いて、ちょっと余裕が出来たのであった。 「まずゆっくりお考えなされ。そこで愚老は雪一見」  立ち上がったあるじは障子を開けて、縁の方へ出て行った。 「降ったる雪かな、降りも降ったり、ざっと三寸は積もったかな。……今年の最後の雪でもあろうか、これからだんだん暖かくなろうよ」 「しかし随分寒うござるな」  侍客はこういって、じっと盤面を睨んでいたが、「きちがい雪の寒いことわ」 「……雪の夜半、雪の夜半……」あるじは雪景色を眺めていた。 「よい上の句が出ないと見える」 「よい打ち手がめつからぬと見える」  二人は哄然(こうぜん)と笑い合っ...

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