ピストン

 

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2010年01月23日 22:41:09
2010年02月2日 05:36:16
2009年05月23日 21:10:03
2010年01月12日 22:25:01
2009年12月27日 01:38:04

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「ピストン」を含む小説

列車 - 太宰 治
  • ...後の二時半になれば、ピストンをはためかせて上野から青森へ向けて走った。時に依って万歳の叫喚で送られたり、手巾(ハンカチ)で名残を惜まれたり、または嗚咽(おえつ)でもって不吉な餞(はなむけ)を受けるのである。列車番号は一〇三。  番号からして気持が悪い。一九二五年からいままで、八年も経っているが、その間にこの列車は幾万人の愛情を引き裂いたことか。げんに私が此の列車のため、ひどくからい目に遭わされた。  つい昨年の冬、汐田(しおた)がテツさんを国元へ送りかえした時のことである。  テツさんと汐田とは同じ郷里で幼いときからの仲らしく、私も汐田と高等学校の寮でひとつ室に寝起していた関係から、折に...
列車 - 太宰 治
  • ...後の二時半になれば、ピストンをはためかせて上野から青森へ向けて走つた。時に依つて萬歳の叫喚で送られたり、手巾(ハンカチ)で名殘を惜まれたり、または嗚咽でもつて不吉な餞を受けるのである。列車番號は一〇三。  番號からして氣持が惡い。一九二五年からいままで、八年も經つてゐるが、その間にこの列車は幾萬人の愛情を引き裂いたことか。げんに私が此の列車のため、ひどくからい目に遭はされた。  つい昨年の冬、汐田がテツさんを國元へ送りかへした時のことである。  テツさんと汐田とは同じ郷里で幼いときからの仲らしく、私も汐田と高等學校の寮でひとつ室に寢起してゐた關係から、折にふれてはこの戀愛を物語られた。テ...
ロマネスク - 太宰 治
  • ...て殴るよりは腋下からピストンのようにまっすぐに突きだして殴ったほうが約三倍の効果があるということであった。まっすぐに突きだす途中で腕を内側に半廻転ほどひねったなら更に四倍くらいの効力があるということをも知った。腕が螺旋(らせん)のように相手の肉体へきりきり食いいるというわけであった。  つぎの一年は家の裏手にあたる国分寺跡の松林の中で修行をした。人の形をした五尺四五寸の高さの枯れた根株を殴るのであった。次郎兵衛はおのれのからだをすみからすみまで殴ってみて、眉間(みけん)と水落(みぞお)ちが一番いたいという事実を知らされた。尚、むかしから言い伝えられている男の急所をも一応は考えてみたけれども、...
怪夢 - 夢野 久作
  • ...し合っている。  ピストンロッドは灰色の腕をニューと突き出したまま……。  水圧|打鋲機(だびょうき)は天井裏の暗がりを睨(にら)み上げたまま……。  スチームハムマーは片足を持ち上げたまま……。  ……すべてが超自然の巨大な馬力と、物理原則が生む確信とを百パーセントに身構えて、私の命令|一下(いっか)を待つべく、飽くまでも静まりかえっている。  ……シイ――イイ……という音がどこからともなく聞こえるのは、セーフチーバルブの唇を洩(も)るスチームの音であろう……それとも私の耳の底の鳴る音か……。  私の背筋を或る力が伝わった。右手が自(おのずか)ら高く揚(あが)った。  職工長が...
機関車を見ながら - 芥川 竜之介
  • ...る。のみならず無数のピストンや歯車の集まつてゐるものである。しかも我々を走らせる軌道は、機関車にはわかつてゐないやうに我々自身にもわかつてゐない。この軌道も恐らくはトンネルや鉄橋に通じてゐることであらう。あらゆる解放はこの軌道のために絶対に我々には禁じられてゐる。こういふ事実は恐ろしいかも知れない。が、いかに考へて見ても、事実に相違ないことは確(たしか)である。  もし機関車さへしつかりしてゐれば、――それさへ機関車の自由にはならない。或機関手を或機関車へ乗らせるのは気まぐれな神々の意志によるのである。ただ大抵(たいてい)の機関車は兎(と)に角(かく)全然さびはてるまで走ることを断念しない。...


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