ポール

 

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2009年12月8日 17:55:00
2009年12月22日 21:06:02
2009年12月6日 05:26:06
2009年12月6日 09:16:04
2009年11月26日 09:15:00

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外来語所感 - 九鬼 周造
  • ...てあってまるでシンガポールかコロンボか、そういう植民地のような印象を受ける、新聞をちょっと読んでも外来語があとからあとへ出てきて何だか恥かしく思うというようなことを述べた。記者はあまり面白くもない感想だといった顔をしながら万年筆を走らせていた。しかし足かけ九年ぶりに日本へ帰ってきた当時のことであるから、故国の文化に対する私の印象はかなり新鮮なものではあったと思う。それ以来、私は筆をとっても特に止むを得ない場合のほかはなるべく外来語を用いないことにしている。  一昨年の夏のことであった。夕方ぶらりと上野公園から根岸の方へ歩いて行ってみると「根岸盆踊」という広告が方々に貼ってあった。やがて広場に...
偶然の産んだ駄洒落 - 九鬼 周造
  • ...落も時には悪くない。ポール・ヴァレリイは同韻の二つの言葉を双児(ふたご)の交わす微笑に譬(たと)えている。偶然の戯れが産んだ三つ児を二組紹介しても別に誰も咎(とが)める者はないだろう。  その一つは既に新聞に載ったこともあるからある人々には旧聞に属するかも知れない。和辻哲郎君がまだ京都にいた頃のことである。西田幾多郎(にしだきたろう)先生をお誘いして貴船(きぶね)へ遠足してアマゴでも食べようということになった。天野貞祐君が西田先生のところへ行ってアナゴを食べに貴船へお出になりませんかというと、先生はアナゴのような脂ッこいものはおれはいやだと答えられた。天野君が和辻君にその由を伝えると和辻君は...
ベルリン大学 - 寺田 寅彦
  • ...、プリングスハイム、ポールなどもいた。日本人では自分の外に九州大学の桑木さんもある期間出席されたように思う。  鼻眼鏡でぬうっと澄ましていて、そうして何でも実によく知っているルーベンスの傍に、無邪気で気軽く明るいプランクがいて、よくわれわれでも知っているような実験的の事実を知らないで質問する、若い連中が得意になってそれを説明するのを感心して謹聴していた。純真な性格にもよるであろうが、しかし一方で誰にも負けないだけの長所をもち、そうしてそれを自覚している人でなければこれほど無邪気にはなれまいと思ったことであった。後年アインシュタインに対する反ユダヤ人運動でひどく器量を悪くしたゲールケはやはり一...
マーカス・ショーとレビュー式教育 - 寺田 寅彦
  • ...見たベルリンのメトロポール座のレビューを想い出していた。ウンテル・デン・リンデンの裏通りのベーレン街にあったこの劇場のレビューは、一つの出しものを半年も打ちつづけていて、それでいて切符は数日前までにみんな売切れになっていた。世界の都でなければあり得ない現象である。一年半の滞在中たった一度だけはいって見たが、見たものの記憶はもう雑然として大抵消えてしまっている。ツェペリン飛行船が舞台の真中に着陸する、その前でロココ時代の宮庭と現代の世界との混合したような夢幻の光景が渦を巻いたといったような気がするだけである。ジァンペートロというバリートンが当時異常な人気を呼んでいて、なんでもある貴族の未亡人から...
モスクワの辻馬車 - 宮本 百合子
  • ...の頭は、街燈、電車のポール、並木道(ブリヴァール)の冬木立の梢などの都会的錯綜の間にぼんやり黒く見える。  ――右かね、左かね?  御者の声に日本女は、  ――右! 右! と返事した。  ――かど曲ってすぐの門へつけて。 「モスクワ夕刊新聞社」ひろいガラス戸が鈍く反射しながらしまっている隣の狭い入口を日本女は足早に入って行った。もう一つあちら側に戸口があってそこから内庭――建物の全然反対な通りまで出られる石敷のがらんとした玄関。(こういう家の構造は一九一七年までに多くのプロレタリア解放運動の犠牲者の生命を保護した。)階段を登り、右手の扉(ドア)を押して入った。そこは一般の廊下である...


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