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2010年01月19日 22:11:14
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大菩薩峠 32 弁信の巻 - 中里 介山
  • ...の親本:「趣味の探偵団」黎明社    1925(大正14)年11月28日初版発行 入力:川山隆 校正:門田裕志 2007年8月21日作成 青空文庫作成ファイル: このファイルは、インターネットの図書館、青空文庫(http://www.aozora.gr.jp/)で作られました。入力、校正、制作にあたったのは、ボランティアの皆さんです。
或敵打の話 - 芥川 竜之介
  • ...      大団円  甚太夫(じんだゆう)主従は宿を変えて、さらに兵衛(ひょうえ)をつけ狙った。が、その後(ご)四五日すると、甚太夫は突然真夜中から、烈しい吐瀉(としゃ)を催し出した。喜三郎(きさぶろう)は心配の余り、すぐにも医者を迎えたかったが、病人は大事の洩れるのを惧(おそ)れて、どうしてもそれを許さなかった。  甚太夫は枕に沈んだまま、買い薬を命に日を送った。しかし吐瀉は止まなかった。喜三郎はとうとう堪え兼ねて、一応医者の診脈(しんみゃく)を請うべく、ようやく病人を納得させた。そこで取りあえず旅籠(はたご)の主人に、かかりつけの医者を迎えて貰った。主人はすぐに人を走らせて、...
或社会主義者 - 芥川 竜之介
  • ...つた。  彼等は或団体をつくり、十ペエジばかりのパンフレツトを出したり、演説会を開いたりしてゐた。彼も勿論彼等の会合へ絶えず顔を出した上、時々そのパンフレツトへ彼の論文を発表した。彼の論文は彼等以外に誰も余り読まないらしかつた。しかし彼はその中の一篇、――「リイプクネヒトを憶ふ」の一篇に多少の自信を抱(いだ)いてゐた。それは緻密(ちみつ)な思索(しさく)はないにしても、詩的な情熱に富んだものだつた。  そのうちに彼は学校を出、或雑誌社へ勤めることになつた。けれども彼等の会合へ顔を出すことは怠らなかつた。彼等は相変らず熱心に彼等の問題を論じ合つてゐた。のみならず地下水の石を鑿(うが)つやうに...
大菩薩峠 41 椰子林の巻 - 中里 介山
  • ...間に存する種々なる集団の根本的差異を論ずるあらゆる政治及び経済上の学説、階級と種族の差異、女権と男権とを画する全ての人工的境界線などいふ様々なものが在るにもかゝはらず、この様な色々な差異が次第に成長して何時か完全な一つのものとなるの日が来るといふ確信を私が抱いてゐる者であるといふことを了(あらかじ)め含んで置いて頂きたい。  と云つて私はなにも平和条約を提供しやうといふのではない。今日に於ける社会生活の全般を通じて幾多の矛盾せる利害関係の勢力から生じて来る社会的闘争は正しき経済上の原理を基礎とした社会的生活改造の実現と同時に微塵に粉砕せらるゝであらう。  両性及び個人間の平和もしくは調和と...

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