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2009年11月10日 10:41:12
2010年01月11日 01:36:06
2009年10月18日 16:21:13
2010年01月11日 01:36:08
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赤耀館事件の真相 - 海野 十三
  • ...上に顔を伏せました。報告書には次のような意味のことが書いてあったのです。 「自然死か毒死かの判別は不幸にして明瞭でない。毒死を立証する反応は明瞭に出て来ない。それかと言って自然死であるとも言うことが出来ない。たとえば微量の青酸中毒による死の如き、これである。今日の科学はこの程度の鑑別をするだけに進行していないことを遺憾とする」  最後の望みの綱も切れてしまったので、警部の無念を包んだまま、兄の急死事件も抛棄せられました。独逸に居た私は、嫂からの急電により、この変事を知りましたが、即刻帰朝の決心をし、その旨を嫂に向けて返電いたしました。しかし、如何に早く帰国したいと言って、西伯利亜(シベリア...
神道の史的価値 - 折口 信夫
  • ...有財産を殖し、明細な報告書を作る事の外に、氏子信者の数へきれぬ程の魂を托せられて居ると言ふ自覚が、持ち続けられねばならぬ。思へば、神職は割りのわるい為事である。酬いは薄い。而も、求むる所は愈加へられようとして居る。せめて、一代二代前の父や祖父が受けたゞけの尊敬を、郷人から得る事が出来れば、まだしもであるが、其氏子・信者の心持ちの方が、既に変つて了うて居る。田圃路を案内しながら、信仰の今昔を説かれた、ある村のある社官の、寂し笑みには、心の底からの同感を示さないでは居られなかつた。 其神職諸君に、此上の註文は、心ない業と、気のひける感じもする。けれども、お互に道の為、寂しい一本道を辿り続けて居る...
断層顔 - 海野 十三
  • ...手記にかかる「通信部報告書」だった。同じ八月三日の記載に、次のような文句があった。 「……密航者一名ヲ法規ニ照シテ処理ス。二十三時五分開始、同五十五分終了」  それからその欄外に鉛筆書で「23XSY」“畜生、イカサマだ云々”、「要警戒勝者」と、三つの文句が横書になっている。帆村の顔は硬(こわ)ばった。 「密航者は一名かと思ったら、そうじゃなく、二名居たんだね。」  帆村は叫んだ。 「君の解釈は自由だ」  桝形は太々(ふてぶて)しく言い放った。 「ちゃんとここに書いてある。この『通信部報告書』に。これは交川博士の筆蹟(ひっせき)だ」  帆村は「密航者一名ヲ法規ニ照ラシテ処理ス云々...
書簡 家族・親族宛 - 原 民喜
  • ...ざいました。  副報告書たしかに受取りました。  美樹君にはおめでたとの由、私も近頃童話を書きはじめてゐますが、美樹君たちの息子や娘がそれを読んでくれる日もあるだらうと思つてゐます。 ●昭和二十五年四月六日 東京都武蔵野市吉祥寺二四〇六より 広島市幟町 原信嗣宛  春らしくなりました。みなさんお変りございませんか。美樹君の新家庭もうららかなことと思ひます。扨てペンクラブの会が十五日に広島で行はれますので、それまでに広島へ行くことにしました。着広は十二日か十三日になります。よろしく御願ひ致します。 ●昭和二十五年四月末ごろ 東京都吉祥寺より 広島市幟...
寺田先生と僕 - 海野 十三
  • ...多い。だから、矢張り報告書をさしあげてよかつたと思つてゐる。  寺田先生と一度お目に懸つてこんな思ひ出話をする好機を得たかつたが、遂にそのことなくして終つたのは、これまた心殘りである。     ×      ×      ×  先生のやうに、神か幼兒のやうに素直に物理學を專攻せられるの士は、他に類例があるまいと考へる。多少それに似た事をやる方はあつても、その心組みその悟りに於ては、蓋し雲泥の差があると思ふ。  寺田先生の豪さには、明治大正昭和を通じて誰も傍に寄れる者がなからうと信ずる。 『科学ペン』昭和十二年十二月号 底本:「海野十三メモリアル・ブック」海野十三の会 ...

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