寄り場

 

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2009年10月16日 21:41:11
2009年10月19日 12:55:01

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顎十郎捕物帳 04 鎌いたち - 久生 十蘭
  • ...での七八町のあいだが寄り場になっておるんでございます。……彼岸(ひがん)の中日から以後十日までのあいだは中川の川口、それ以後は、佃(つくだ)と川崎が目当て場になります」 「なるほど、くわしいもんだの」 「さようでござります」  といって、きょろりと空嘯(うそぶ)く。 「すると、なんだな、青鱚釣りは、このごろは、みな、そこへ集まるてえわけか」 「いえ、みなというわけにはまいりませんです、へい。……潮ざしをはからって場所を決めるのは、相当の名人がいたすことでございます」 「じゃア、ご名人にたずねるがの、するてえとなんだナ、竿さえひっかついでそこへ行きゃあ、いやでも、釣れるてえわけか」 ...
縮図 - 徳田 秋声
  • ...なり、子供たちも心の寄り場を失って、感傷的になりがちであった。均一は学課も手につかず喫茶店やカフエで夜を更(ふ)かし煙草(たばこ)や酒も飲むようになった。  泰一という郁子の兄で、三村家の相続者である均一の伯父(おじ)が、彼を監視することになり、その家へ預けられたが、泰一自身均平とは反(そ)りが合わなかったので、均一の父への感情が和(なご)むはずもなかった。それゆえ出征した時も、入院中も均平はちょっと顔を合わしただけで、お互いに胸を披(ひら)くようなことはなかった。均一は工科を卒業するとすぐ市の都市課に入り、三月も出勤しないうちに、第一乙で徴召され、兵営生活一年ばかりで、出征したのだったが、...
旗本退屈男 10 第十話 幽霊を買った退屈男 - 佐々木 味津三
  • ...ざります。髪床は人の寄り場所、したがって世間のことを少々――」 「なるほど。世間通じゃと申すか。いや、面白いぞ面白いぞ。段々と役者が揃うて参ったわい。三人目は何じゃ」 「鳶(とび)の七五郎と申します。ジャンと来りゃ火の子の中へ飛び出すが商売(しょうべえ)、そのせいか人より少し耳が早うごぜえます」 「ウフフ。面白い面白い。ずんと面白いぞ。お次はどうじゃ」 「あッしばかりはまことに早やどうも――」 「バクチの方か!」 「へえ。相済みませぬ。御名物のお殿様でごぜえますから、直(ちょく)に申しまするが、名前は人好(ひとよ)し長次、まとまった金がころがりこむと、じきにうれしくなって人にバラ撒...
仇討たれ戯作 - 林 不忘
  • ...結床でも銭湯でも人の寄り場はどこへ行っても、この作の評判で持ちきりだろうと思うと六樹園は苦笑しながらもいい気もちだった。ことに敵うち物の不快な横行に対する腹いせの意味も偶して「敵討記乎汝」とやったところはわれながら上できだと思った。  六樹園は苦笑をふくみながらさっそく筆を下ろした。暢達(ちょうたつ)の文人だけに運筆は疾(はや)かった。ただ難かしくなるまいなるまいとたえず用心した。いかにして愚劣なものを書くべきかと努力した観があった。それはこういう思いきり洒落のめした物語であった。  名門好みの高慢な若い男があった。天下に名を轟かして味噌を上げたいと心がけたすえ、まず兵法を習ったが失敗して...
国文学の発生(第三稿) - 折口 信夫
  • ...せられた團體で、村の寄り場から、勢揃ひをして、樂器を鳴らしながら練つて來るのは、あんがまあ同樣で、此は日中であるだけが違ふ。踊り衆もあり、唐手使ひ・棒踊りの連中もこめて、一組になつて來る。順番によつて、それ/″\藝を演ずるのであるが、其「村をどり」になくてはならぬ定式の演藝がある。其は、第一「長者(チヤウジヤ)の大主(ウフツシユ)」の作法と、第二「狂言」とである。 長者の大主(ウフツシユ)は、其村の祖先と考へられて居るもので、白髯の老翁に扮してゐる。此が村をどりの先導に立つ一行の頭である。此頭が舞臺に上ると、役名を親雲上(ペイチン)と稱する者が迎へてもてなすのである。此は、正統の子孫の族長た...

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