最上級

 

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2010年01月7日 17:41:12
2010年01月17日 09:56:10
2010年01月7日 03:21:09
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灰色の記憶 - 久坂 葉子
  • ...たりした。  最上級の一歩手前になった私達は、学校の仕事のおすそわけをいただいて、級の中から四五人、赤い腕章をつけることになり、私も辛うじてその中にはいった。腕章をつけることが大へん嬉しくて、家へ帰っても取りはずさなかった。担任の先生は、大人しい若い男の人だった。で私達は教室でさっぱり真面目にしなかった。ノートの後側から、紙をびりびり破ってゆき、それに手紙をかいて、授業中渡し合ったり、先生が黒板の方をむかれる度に、御べんとうを口の中へ投げ入れたりした。それから、少しずつ恋愛小説をよみ出した。三階のよく日のあたる三方窓の教室の隅で、単行本や雑誌を交換し合った。  私はその秋に、一年上の男...
女房文学から隠者文学へ 後期王朝文学史 - 折口 信夫
  • ...の当時の標準からは、最上級に鑑賞せられてよいはずだ。院の御不運を、うはの空に眺めた排通俊派の公卿たちも、あれを伝聞しては、さすがに泣かされて了うた事であらう。あの時代としての、最近代的な歌風であつたのである。創作因となつたはずの、 わたの原 八十島かけて 漕ぎ出でぬと、人には告げよ。蜑の釣り舟(小野篁――水鏡・今昔物語) わくらはに問ふ人あらば、須磨の浦に、藻塩垂れつゝわぶと答へよ(在原行平――古今集巻十八) 小野篁・在原行平が、同情者に向つて物を言うてゐるのとは、別途に出てゐる。 われこそは新島守りよ。隠岐の海の あらき波風。心して吹け(後鳥羽院――増鏡) 此歌には...
ポーの片影 - 芥川 竜之介
  • ...◇  彼は文中終始最上級の言葉ばかり使用する癖がありました。だから褒める場合は九天の高きに迄持上げます。けなす場合は九|仞(じん)の底まで落します。或る人の詩を批評した中に、非常な誤りばかりに充ちてゐるがその中もつとも大きな誤りは、これを印刷したといふことであるなどゝいつてをります。所が彼がけなした人と、褒めた人と、彼がいつたほど価値に相違があるとは認められないのです。           ◇  ポーには中庸なる批評は出来なかつたのです。そして、いふ迄もなく罵倒非難したものゝ方が遥に多いのです、彼の唯一の友人ローヱルさへ、彼ポーは毒薬とインキ壺と間違へてゐるといつた位で、彼の筆端は火を吐...
ろまん燈籠 - 太宰 治
  • ...ルには、その王さまの最上級の御馳走も、何だか変な味で胸が悪くなるばかりでありました。鶏卵の料理だけは流石(さすが)においしいと思いましたが、でも、やっぱり森の烏の卵ほどには、おいしくないと思いました。  食卓の話題は豊富でした。王子は、四年前の恐怖を語り、また此度の冒険を誇り、王さまはその一語一語に感動し、深く首肯いてその度毎に祝盃を傾けるので、ついには、ひどく酔いを発し、王妃に背負われて別室に退きました。王子と二人きりになってから、ラプンツェルは小さい声で言いました。 「あたし、おもてへ出てみたいの。なんだか胸が苦しくて。」顔が真蒼(まっさお)でした。  王子は、あまりに上機嫌だったの...
私の探偵小説 - 坂口 安吾
  • ...のだから、この見方で最上級の作家と見られるのはアガサ・クリスチイ、次にヴァン・ダイン、次にクイーンというような順で、クリスチイは諸作概して全部フェアであり、ヴァン・ダインでは、「グリーン家」が頭抜けており、クイーンでは「Yの悲劇」が彼の作なら(江戸川氏からおうかがいした)これは探偵小説史の最高峰たる名作だ。その他では「観光船殺人事件」、古い物では「黄色の部屋」や「ルコック探偵」などは忘れ難いものだろう。  私は目下横溝氏の「獄門島」を愛読しているが、我々読者の休養のひとときに愉しいゲームを与えてくれる名作の続々たる登場を希望してやまない。  私自身もそのうち一つだけ探偵小説を書くつもりで、...


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