研究所

 

研究所 ( けんきゅうじょ )     研究所についてまとめて読む

なにかを研究する所。

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2009年11月22日 15:00:58
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備忘録 - 寺田 寅彦
  • ...日たって後のある朝、研究所を出て深川(ふかがわ)へ向かう途中の電車で、ふいと三毛の事を考えた。そして自然にこんな童謡のようなものが口ずさまれた。「三毛のお墓に花が散る。こんこんこごめの花が散る。芝にはかげろう鳥の影。小鳥の夢でも見ているか。」それからあとで同じようなものをもう三つ作って、それに勝手な譜をつけていいかげんの伴奏をもつけてみた。こんな子供らしい甘い感傷を享楽しうるのは対象が猫(ねこ)であるからであろう。  一月ぐらいたって塩原(しおばら)へ行ったら、そこの宿屋の縁側へ出て来た猫が死んだ三毛にそっくりであるのに驚いた。だんだん見慣れるに従って頭の中の三毛の記憶の影像が変化して眼前の...
永遠のみどり - 原 民喜
  • ...C・C(原子爆弾影響研究所)で診察して貰ふと、皮膚の一部を切とつて、研究のため、本国へ送られたといふのである。この前見た時にくらべると、兄の顔色は憔悴してゐた。すぐ側に若夫婦がゐるためか、嫂の顔も年寄めいてゐた。夜遅く彼は下駄をつつかけて裏の物置部屋を訪ねてみた。ここにはシベリアから還つた弟夫婦が住居してゐるのだつた。  翌朝、彼が縁側でぼんやり佇んでゐると、畑のなかを、朝餉前の一働きに、肥桶を担いでゆく兄の姿が見かけられた。今、彼のすぐ眼の前の地面に金盞花や矢車草の花が咲き、それから向の麦畑のなかに一本の梨の木が真白に花をつけてゐた。二年前彼がこの家に立寄つた時には麦畑の向の道路がまる見え...
永遠のみどり - 原 民喜
  • ...C・C(原子爆弾影響研究所)で診察して貰(もら)うと、皮膚の一部を切とって、研究のため、本国へ送られたというのである。この前見た時にくらべると、兄の顔色は憔悴(しょうすい)していた。すぐ側に若夫婦がいるためか、嫂(あによめ)の顔も年寄めいていた。夜遅く彼は下駄をつっかけて裏の物置部屋を訪(たず)ねてみた。ここにはシベリアから還った弟夫婦が住居しているのだった。  翌朝、彼が縁側でぼんやり佇(たたず)んでいると、畑のなかを、朝餉(あさげ)の一働きに、肥桶(こえおけ)を担(かつ)いでゆく兄の姿が見かけられた。今、彼のすぐ眼の前の地面に金盞花(きんせんか)や矢車草の花が咲き、それから向うの麦畑のな...
藤の実 - 寺田 寅彦
  • ...分の関係しているある研究所の居室の室外にこの木の大木のこずえが見えるが、これが一様に黄葉して、それに晴天の強い日光が降り注ぐと、室内までが黄金色(こがねいろ)に輝き渡るくらいである。秋が深くなると、その黄葉がいつのまにか落ちてこずえが次第にさびしくなって行くのであるが、しかしその「散り方」がどうであるかについては去年の秋まで別に注意もしないでいた。ところが去年のある日の午後なんの気なしにこの木のこずえをながめていたとき、ほとんど突然にあたかも一度に切って散らしたようにたくさんの葉が落ち始めた。驚いて見ていると、それから十余|間(けん)を隔てた小さな銀杏(いちょう)も同様に落葉を始めた、まるで申...
ビジテリアン大祭 - 宮沢 賢治
  • ...百六十五で割って営養研究所の方にでも見てお貰(もら)いなさい。計算がちがっているかどうか多分ご返事なさるでしょう。  さて、ところが只今までの議論は一向私には何でもないのでありまして第一のご質問の答弁の要点はこの次です。則(すなわ)ち論難者は、そのうち動物を食べないじゃ食料が半分に減ずるというこいつです。冗談じゃありませんぜ。一体その動物は何を食って生きていますか。空気や岩石や水を食べているのじゃないのです。牛や馬や羊は燕麦(オート)や牧草をたべる。その為(ため)に作った南瓜(かぼちゃ)や蕪菁もたべる。ごらんなさい。人間が自分のたべる穀物や野菜の代りに家畜の喰べるものを作っているのです。牛一...


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