路線

 

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2009年12月29日 18:51:07
2009年12月2日 17:36:04
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逸見猶吉詩集 - 逸見 猶吉
  • ...一瞥に、蒼ざめた北方路線がまざまざと牽かれるのを、己は視たのだ。隙もれた裏屋根の、冴えた肋(あばら)に入り交ふものは、しらじらと西風に光る利鎌、はやくも鉤なりに、彼等の額に※(まつは)る何ものの翳であらう。ひと時の寂寞。 蘆のよぶ声がする。その向ふを久しく忘られたまま、湾流に沿ふ屍の形。頸のぐるりを霙の兆(しら)せ。錘のやうに寂寞が見えてくるのだ。今こそ潤ひなき火に、密度の凄まじい地角の涯に、彼等ひとしく参加する時を待つてゐるのか。見知らぬ移住地に獣皮を焚き、轍を深める。己は餓ゑ、さらに彼等は餓えるだらう。    ※ すべては荒蕪の流域につらなる裏屋根の、出窓の格子に仮泊する、夥...
「下じき」の問題 こんにちの文学への疑い - 宮本 百合子
  • ...が、彼の選んだ政治の路線をどのような角度でとおって、日本土着の人民の運命に密着し、帰属してゆくか、という点である。野間宏にとっては、人々によって語られているあたりまえの日本語さえも、新しい生活の発見に属すであろう。「青年の環」「時計の目」「硝子」へのプロセスがそのことを十分暗示している。  フランスの社交(サロン)小説の大体は、こんにちのフランスには存在しえない、限界に立つものだった。アナトール・フランスの「赤い百合」でさえも、この作家の最良の収穫たらしめなかった。モーパッサンが、「脂肪の塊」と「女の一生」「水の上」の他の何で文学史の上に立っているだろう。自身のロマネスクなるものの源泉を、フ...


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