隠れ家

 

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2009年11月6日 17:45:00
2009年11月6日 17:55:02
2010年01月4日 00:46:29
2009年11月6日 17:36:04
2010年01月29日 22:18:59

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廿九日の牡丹餅 - 岡本 綺堂
  • ...ければならない。その隠れ家(が)は知れているが、今すぐに逢わせるわけには行かない。千生さんも小遣いに不自由しているようだから、金はわたしから届けてあげる。こう言って最初におふくろから十両の金を受取りまして、それから五十日のあいだに三両五両と四、五たびも引出しましたそうで……。それは延津弥が自分の口から話したのですから嘘ではございますまい。  わたくしもそれを知って、どうもひどい事をすると思いましたが、なにしろ延津弥とは夫婦同様になってしまったのですから、今さら開き直って女を責めるわけにも参りません。八月二十一日の晩に延津弥は日本橋の方へ行くといって家を出まして、四つを過ぎても帰りません。どう...
投手殺人事件 - 坂口 安吾
  • ...巣を営むための秘密の隠れ家があるのである。それは、大鹿と葉子だけしか知っていない。そこは嵐山の片隅のアトリエだ。母屋から、かなり離れて独立している。主人の画家が死んだ後は、使用されずにいたものであった。煙山と細巻は葉子から、くだんの住所をききとると、話が落着するまでは誰にも知られず姿を隠しているようにと言い含めて、裏門から帰させ、煙山も裏門から脱けだして、京都へ走ったのである。  地図をたよりに来てみると、右隣と裏はお寺、左隣が古墳で、前が竹ヤブの密生した山という大変な淋しいところ。(地図参照)  初対面ではあるが、煙山スカウトといえば球界で有名なキレ者、その訪問をうければ、選手は一流...
ゼーロン - 牧野 信一
  • ...る狼や狐やまたは猪の隠れ家なりとして、近在の人民にはこよなく怖れられ、冒険好きの狩猟家には憧れの眼(まなこ)をもって眺められているところのブロッケンである。  私の尊敬する先輩の藤屋八郎氏は、ギリシャ古典から欧洲中世紀騎士道文学までの、最も隠れたる研究家でその住居を自らピエル・フォンと称(よ)んでいる。その山峡の森蔭にある屋敷内には、幾棟かの極(きわ)めて簡素な丸木小屋が点在していて、それ等にはそれぞれ「シャルルマーニュの体操場」「ラ・マンチアの図書室」「|P・R・B(プレ・ラファエレ・ブラザフッド)のアトリエ」「イデアの楯」「円卓の館(やかた)」その他の名称の下に、芸術の道に精進する最も貧...
半七捕物帳 07 奥女中 - 岡本 綺堂
  • ...なった。  三畳の隠れ家からお蝶はそろそろ這い出して来た。かれは貰い泣きの眼を拭きながら云った。 「これで何もかも判りました。阿母(おっか)さん、わたくしのような者でもお役に立つなら、どうぞそのお国へやってください」 「え。ほんとうに承知して行ってくださるか」と、雪野はお蝶の手をとって押し頂かないばかりにして礼を云った。  明月は南の空へまわって来て、庭から家のなかまで一ぱいに明るく映(さ)し込んだ。 「おふくろもとうとう承知して、娘を奉公にやることに決めましたよ」と、半七老人は云った。 「それから又話が進んで来て、いっそ阿母(おふくろ)も一緒に行ったらどうだということになりま...
家 1 (上巻) - 島崎 藤村
  • ...失意の人の為に好い「隠れ家」を造って置いてくれた。彼は家附の支配人の手から、退屈な事業を受取ってみて、はじめて先祖の畏敬(いけい)すべきことを知ったのである。 「丁度正太が自分の若い時だ」と達雄は自分で自分に言った。「いや、自分以上の空想を抱いて、この家を壊(こわ)しかけているのだ」と思った。彼は、自分の子が自分の自由に成らないことを考えて、その晩は定時(いつも)より早く、可慨(なげかわ)しそうに寐床(ねどこ)へ入った。家のものが皆な寝た頃、お種は雪洞(ぼんぼり)を点(とも)して表座敷の方へ見に行った。三吉と直樹とは最早(もう)枕を並べて眠っていたが、まだ正太は帰らなかった。お種は表庭から門...


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